シャープの08年度赤字幅拡大へ、液晶生産は回復
[東京 8日 ロイター] シャープ(6753.T: 株価, ニュース, レポート)は8日、大阪・堺市に建設中の液晶パネル新工場を今年10月に稼動させると発表した。併せて発表の2009年3月期連結業績の修正予想では在庫対策費用を追加計上したことなどで予想赤字幅が拡大する。
ただ、足元では液晶パネルの需要が回復していると説明。都内で会見した片山幹雄社長は「旺盛な引き合いに対応するため、堺工場を10月に稼動させる」と強調した。
業績修正では、液晶パネル・テレビの流通在庫適正化ために追加費用として約300億円を投じたことから、2月6日時点で300億円と見込んでいた営業赤字幅が600億円に拡大する見通し。また、液晶工場再編での構造改革費用や、電子部品事業での古い設備の除却を進めるなどの追加費用が出たため従来1000億円とみていた当期赤字は1300億円に拡大する。売上高の予想も2兆9000億円から2兆8500億円に引き下げた。
<液晶への注文が急回復>
一方、液晶関連の足元の業況について片山社長は「びっくりするくらい急激に市場は動き始めた」と説明。液晶パネル・テレビの主力工場の亀山第2工場(三重県亀山市)は「現在すでにフル稼働。この2週間から1カ月間、急激に注文が入り出した」としている。堺工場は量産のめどがついており、従来2010年3月までとしていた同工場の稼動を前倒しする。
10月の堺工場の稼動はシャープ単独で行う。堺工場は、ソニー(6758.T: 株価, ニュース, レポート)の出資を受けて共同で運営する計画だが、世界同時不況の影響で、ソニーによる運営会社への出資などの交渉が遅れている。片山社長によると、ソニーとの交渉は継続中で、6月末の契約や来年春の共同会社化の方向は変わらないとしている。
<垂直統合モデルを軌道修正>
また片山社長は、液晶パネル製造で設備投資負担の重い前半工程を今後は海外の現地企業と共同で展開する方針を示した。同様のビジネス方式は太陽電池事業で始めている。今後は、生産技術をパートナーに売り込むことなどで、海外での事業展開の際の投資負担を抑えるとともに、為替変動の影響を受けにくい事業体質を目指すとしている。 続く...












