金融監督機関としてのFRBの権限拡大に懐疑論

2009年 04月 8日 18:06 JST
 

 [ニューヨーク 6日 ロイター] 米金融システムが多くの問題を抱える中、米連邦準備理事会(FRB)が規制面で総監督機関としての役割を果たす案が浮上しているが、その不透明性や現在の危機を回避できなかった点を踏まえると、統括的監督権限を与えることには懐疑的な見方がある。

 ミズリー大学の経済・法律専門のウィリアム・ブラック教授は「規制当局としてのFRBに大きな懸念がある」とし、「FRBの規制当局者は内部ではまったく権限を持っていないほか、基本的に大手銀行に対する厳しい規制にFRBは反対の立場」と述べた。

 FRBが住宅バブルを手助けしたとの批判がある。2004年に利上げを開始するまで超低金利政策を続けただけでなく、住宅市場の投機的な動きは地域的なもので、国内経済全般への影響はないとの考えを示していた。

 FRBは、住宅ローン市場における連邦住宅抵当金庫(ファニーメイ)や連邦住宅貸付抵当公社(フレディマック)の独占的な立場についてのシステミックリスクを指摘したが、多くのアナリストは、FRBが実質的にリスクテイクを容認し、詐欺のような住宅ローン慣行の兆候には眼を背けたと批判する。

 RDQエコノミクスのコンラッド・デクアドロス氏は「大きな過失があったことは明らか。FRBの監督権限拡大は、システムにとって実際に必要なことではない」との考えを示した。

 テキサス大学で公共問題を専門とするロバート・アウアーバッハ教授は、FRB当局者が監督対象である銀行と近すぎる関係にあるという点がひとつの問題と指摘する。アウアーバッハ教授は「ニューヨーク連銀も含め、FRBの全地区連銀の理事会には各9人の理事がいるが、そのうち6人はその地区の銀行が選出する。つまり、ニューヨーク地区の銀行が自分たちを監督する理事を選んでいるわけだ」と語った。

 またニューヨーク州保険局のエリック・ディナロ局長は、全ての規制システムをひとつの機関が統括すべきとの考えに反対している。

 <ブラックボックスめぐる透明性>  続く...

 
 
Photo

ロイターオンライン調査

写真

デフレ環境下で急速な円高が進み、「ドバイショック」も加わった。「日本株は売り材料ばかりで、八方ふさがりだ」との声も。  ブログ