アジア株上昇は失速の可能性、景気低迷長期化などリスク
[香港 10日 ロイター] 過去1カ月大幅に上昇したアジア株式市場だが、世界的な景気低迷の予想以上の長期化や金融システムをめぐる懸念、クレジット市場が依然ひっ迫していることを踏まえると、その上昇の勢いが衰える可能性がある。
マッコーリー証券のアジア株式ストラテジスト、ティム・ロック氏は「アジア株が軟調に転じる要因はかなりあり、リスクは無限」と指摘する。
アナリストは、財務状況が比較的強い企業を推奨、また、アジア株よりも米国などの高格付け社債を選好する動きもある。
<中国効果>
中国の成長原動力とより関連性の高い市場がこのところの上昇の恩恵を最も受けている。上海総合指数は年初から32%上げ、台湾の加権指数も24%、韓国の総合株価指数も17%、それぞれ上昇している。さらに、アジア地域では、金融機関の問題や家計の過剰債務が米国や欧州ほど深刻でなくファンダメンタルズが比較的堅調を維持していることや、多額の外貨準備を蓄えていることも、株価を押し上げている。シュローダーのアジア太平洋地域の投資部門代表、アル・クラーク氏は「大きな負債を抱えることなく景気対策を打ちさせるという点でアジア各国は有利な立場にある。それは大半のアジアの国にとりプラスで、今後の生産や成長にとりもプラス」との見方を示した。
<圧迫要因>
アジア地域の株価は2008年、MSCI指数の過去20年の歴史で最悪となる53%の下げを記録した。アナリストは最悪期は脱したとみているが、持続的な回復には慎重な見方をしている。
アジア地域の先行指標となる台湾の3月輸出は前年比35.7%減と、依然2ケタの落ち込みを記録した。また、通常、株価が上昇する前に改善する傾向があるクレジット市場もいまだひっ迫している。MSCIアジア太平洋株指数(除く日本)が6カ月ぶり高水準をつける一方、iTraxxAXJ指数(投資適格級) は330ベーシスポイント(bp)近辺をつけている。 続く...












