来週の株式市場、米金融機関の決算見極めで静かな展開へ
[東京 10日 ロイター] 来週の東京株式市場は静かな展開となる見通しだ。米金融機関の決算内容を見極めたいとのムードが強くなり積極的な売買は手控えられそうだという。日経平均株価の予想レンジは8700円─9200円。
買い戻し中心で積極的に上値を追う買い主体が出ているわけではない一方、マクロ指標に改善の兆しがわずかながらもみえていることで下も攻めにくくなっている。需給的にそれほど重い状況ではないが、強弱感が交錯するなかこう着感が強まりそうだとの見方が多い。
ウェルズ・ファーゴ(WFC.N: 株価, 企業情報, レポート)が第1・四半期に30億ドルの利益を計上するとの見通しを示したことで
9日の米市場では金融機関への不安が幾分薄らいだが、今後本格化する米金融機関の決算に慎重な見方も多い。「ウェルズ・ファーゴが業績好調な要因は住宅ローンなど。米金融緩和の効果で住宅ローン金利が低下、住宅価格も相当下がってきていることで一部の個人が購入に動いているのが背景だ。他の金融機関もトップ発言通り本業は好調である可能性が大きいが、証券化商品をあまり扱ってこなかったウェルズ・ファーゴと違い、他の金融機関は不良資産の問題が残っている」(新光証券エクイティストラテジストの瀬川剛氏)という。
1─3月期から適用が可能になった時価会計の緩和で損失額は圧縮される可能性があるが、それをマーケットが素直に好感するかは不透明だ。「ボーナスなどを批判されるくらいなら公的資金を早く返してしまおうと経営陣が思っても不思議ではない。緩和された時価会計を使って損失を少なく計上するインセンティブが働く可能性がある」(準大手証券ストラテジスト)と市場は決算の中身を見抜こうとしている。
決算発表予定はゴールドマン・サックス(GS.N: 株価, 企業情報, レポート)が14日、JPモルガン(JPM.N: 株価, 企業情報, レポート)が16日に予定されているが、市場が最も注目しているシティグループ(C.N: 株価, 企業情報, レポート)は17日であり、来週の東京市場では織り込むことが出来ない。GSやJPモルガンが堅調な業績を発表したとしても、ウェルズ・ファーゴの業績見通しを受けて米金融株は先取る形で上昇しているため、大きな反応は望めないとの見方もあった。
ユナイテッド投信投資顧問シニアファンドマネージャーの高塚孝一氏は「本当の勝負はストレステスト(健全性審査)と、その後の不良資産買い取り、公的資金注入。それをどこまでしっかりやれるかが今後のカギを握る」とみる。
米財務省は、ストレステストを受けている主要銀行に対し、第1・四半期決算の中でそれに言及しないよう求めているとされ、結果の公表は各行の第1・四半期決算が出揃う4月末になる見通しだ。それまで株価はレンジの範囲内での動きになると高塚氏は予想しているという。 続く...












