金融危機の世界は今:米国でボートの不法係留が続出

2009年 04月 12日 16:58 JST
 

 [8日 ロイター] 世界的な景気減速は大小さまざまな形で表れている。そのほとんどは気持ちを暗くさせるものだが、風変わりなものや人間の想像力を反映するものもある。金融危機の影響を受けた世相を反映する各地の出来事を紹介する。

 世界的な景気の低迷で観光産業と観光に依存する国にも影響が出ている。ジャマイカのブルース・ゴールディング首相は、厳しい経済状況を理由に自身の15%の減給を約束した。首相は国会議員もこれに習うよう促し「指導者の立場にある者は、自ら実例を示してリードしなければならない」と述べた。

 米国の景気の落ち込みは、見捨てられたボードの群れを作り出したとニューヨーク・タイムズ紙が伝えた。フロリダ州などの水辺では、放棄されたボートの数が増加している。当局は、そのほとんどは支払いが済んでいるが、所有者が係留のための費用や維持費が支払えず、正規に廃棄する費用にも困った結果だとみている。ある捜査官は、ボートを紛失したと主張して負債以上の保険金を得ようとする人もいると述べた。

 米国の形成外科・美容整形外科も景気後退の影響を受けている。米国形成外科協会によると、2008年の米国の形成外科手術は9%減となった。だが、競争の激しい労働市場で若く「フレッシュな」見た目を求める人々の間では、美容整形に対する関心が高まっている。1万7000ドル(約170万円)をかけて顔の若返り手術を受けたロサンゼルス在住の音楽マーケティング・エグゼクティブ、ジェフ・グラスボーさんは「私にとって当然の選択。少なくとも10─15歳若く見えるし、自信が強まった」と話した。

 米テキサス州ダラス近郊にある豊かな町プラノで、新しいスーパーマーケットが1年分のミルクを無料で提供したところ、予想を超える客が集まった。ダラス・モーニング・ニュース紙が報じた。同スーパーマーケットは、開店日の先着100人に1ガロン(3.785リットル)のミルクを無料で52週間提供するクーポンを配布した。午前7時の開店予定だったが、寝袋を持参するなどした客が前日夜から列を作った。

 台北で職が見つからず困っていた60歳の男性が収入を得る別の方法を思い付いた。20年前に足をけがしたLuo Mao-shengさんは電動式車椅子のような小さなカートにコーヒースタンドを設置した。Luoさんは台北の街角で警察が許可を取ってないことを理由に立ち退きを迫る度に移動しながら、スタンドでコーヒーを入れて売っている。Luoさんは「景気がこれほど悪くなかったら、このアイデアが浮かぶこともなかっただろう」と語った。

 食べ物を買うのに政府の助けを必要とする米国人が増加している。当局によると、政府が低所得者向け食料費補助として支給しているフードスタンプを受給する国民が過去最高の3220万人に達した。米国人10人に1人が受け取っている状況だという。

 
 
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