ドル再び98円割れ、ECB量的緩和意識しユーロ売り
[東京 21日 ロイター] 外為市場でドル/円は、前日ニューヨーク市場の午後5時時点から上昇し、98円前半で推移。前日の米株安が日経平均の下落に連鎖したことで、朝方はクロス円が下値トライとなり、ユーロは一時126.10円と1カ月ぶりの安値をつけた。
クロス円からの波及でドルも97.73円まで売られたが、株価が下げ止まると短期筋の買い戻しが入り、ドル/円、ユーロ/円ともいったん持ち直した。しかし、午後3時を過ぎると再びユーロ/円が売られてドル/円に波及。ドルは98円を割り込み、ユーロも一時126円前半まで下落した。
20日の米ダウ工業株30種は289.60ドル安。これを受けた日経平均も一時300円を超える下げとなり、クロス円中心に下値トライとなった。ユーロは下値メドとみられた3月30日安値の126.42円を下回り、126.10円と1カ月ぶりの安値をつけた。
株安に加え、豪ドル/円や英ポンド/円には、朝方、仕組み債に関連する売りが出たとの声も聞かれ、豪ドルは68.10円付近まで、英ポンドは141円半ばまで下落する場面もあった。
しかし、日経平均が徐々に下げ渋り、グローベックス市場では米国株指数先物がじわりと上昇すると株価にらみの売りが一服。下値のメドとみられていたユーロ/円の126.42円をクリア、ドル/円の97円半ばに接近したことからテクニカル面の達成感も働き、ドル/円、クロス円ともいったん下げ渋った。「朝方売った銀行勢が買い戻していることに加え、1カ月ぶりの水準に下値を切り下げたことで実需の買いも出てきているようだ」(都銀)との声が上がった。ユーロは127円半ば、ドルも98円半ばまで値を戻した。
しかし、午後3時を過ぎると、再びクロス円の売りが強まり、ユーロは126円半ばまで下落。ドルも98円を割り込むなど、幅広く円買いに転じた。
ドイツ連邦統計庁が21日発表した3月の生産者物価指数(PPI)は前月比0.7%低下となり、ロイターがまとめた事前予想(前月比0.3%低下)から下振れた。欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのノワイエ仏中銀総裁がECBの金融政策に言及したこともあり、一段の金融緩和への期待が働いたという。「現在の市場のテーマはECBの金融緩和。非伝統的な政策に踏み込まなかったことで相対的に優位にあったユーロが調整に入っている」(都銀)との声が聞かれる。
ノワイエ総裁のコメントは、追加利下げの余地はあるがそう大きくないというもので、合わせて経済が年末ごろに安定する兆しがみられるとの見方も示した。コメントそのものについては「市場はすでに1%までの利下げは織り込んでいる。フランス中銀総裁コメントは政策金利は1%までしか下げないというメッセージで、ユーロ売りの材料ではない」(外銀)と受け止められている。 続く...












