高炉大手の10年3月期、鉄鉱石価格未定などで「暫定的」
[東京 28日 ロイター] 新日本製鉄(5401.T: 株価, ニュース, レポート)、JFEホールディングス(5411.T: 株価, ニュース, レポート)、住友金属工業(5405.T: 株価, ニュース, レポート)、神戸製鋼所(5406.T: 株価, ニュース, レポート)の高炉大手4社の2010年3月期は、主原料である鉄鉱石の価格交渉が終わっていないほか、鋼材の販売価格も決まっていないことから「暫定的」な見通しとなった。
各社とも4―6月期が底で、徐々に鋼材需要が回復すると見ているものの、戻りの水準は読み切れないという。自動車メーカーの生産動向などをにらみながら、期中に業績予想の修正を行っていくことになる。
<上期は経常赤字、下期は回復の見通し>
新日鉄の谷口進一副社長は会見で「粗鋼生産量の回復がどの程度になるか見通せない。販売価格、鉄鉱石の価格が交渉中ということもあり、2010年3月期は暫定値として公表する」と述べた。同様の理由から、神戸鋼も見通しを「暫定値」としているほか、JFEは見通しの公表を先送りしている。
大枠としては、上期が厳しく、下期は回復という見方で揃っている。自動車や家電メーカーなどの在庫調整の終了や前期に契約した高値の原材料がなくなること、各国政府の経済対策の効果が見込まれることなどが、下期回復の背景になっている。ただ、業界全体の粗鋼生産は前期比減少し、1億トンを割り込む(前期は1億0550万トン)ことになりそうだという。
業績予想を開示していないJFEを除く3社は、揃って上期の経常損益を赤字と見通した。新日鉄は上期に1000億円の経常赤字を見込んでいるが、製鉄事業の赤字が大きく影響している。4―6月期の単独ベースの粗鋼生産は、1―3月期の467万トン(前年同期比46%減)と横ばいのレベルにとどまるという。「上期の1000億円の赤字は、ほぼ4―6月期に集中して出てくる。これを下期以降で何とか取り戻し、ゼロ以上のレベルを目指したい」(谷口副社長)としている。
住金も上期は300億円の経常赤字予想、通期では収支とんとんを見込んでいる。本部文雄副社長は、足元の状況について「09年1―3月期の状況が、4―6月期も続いている。4―6月期は最悪であり、赤字であることに間違いない」と述べた。下期については、原材料のキャリーオーバーなどの一過性の要因が消えるほか、さらなるコスト削減を進め「収支トントンになるよう努める」としている。同社に特徴的なシームレスパイプも、自動車向けなどで影響が出ており、販売量は100万トン(前期は115万トン)と若干の減少を見込んでいる。
神戸鋼は、通期でも経常赤字を予想している。藤原寛明専務執行役員は「鋼材やアルミ・銅圧延品の需要については、急速な回復は見込み難い。鉄鋼、アルミ・銅、建設機械の販売数量は前年を下回る」と指摘。アルミ・銅については、生産の集約など生産体制の見直しに着手する方針を示した。 続く...
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