インタビュー:政府系機関の公的融資の活用検討=JVC

2009年 05月 1日 19:18 JST
 

 [横浜 1日 ロイター] JVC・ケンウッド・ホールディングス(6632.T: 株価, ニュース, レポート)の河原春郎会長は1日、ロイターとのインタビューで、グループの事業構造改革のため、他社との再編に積極的な姿勢を示した。

 日本ビクターとケンウッドの事業統合と同時に力を入れる考えで、こうした成長戦略のために、日本政策投資銀行や国際協力銀行などの政府系金融機関の公的融資の活用を検討していることを明らかにした。

 日本ビクターとケンウッドを傘下に持つJVC・ケンウッドは昨年10月に発足。2010年3月期は、本格的な事業統合を進める方針で、6月の株主総会後には、佐藤国彦社長が退任して河原会長が社長を兼務し、意思決定の迅速化を図る。河原会長は社長兼務のねらいについて「物理的な統合は昨年10月にスタートしたが、人心・社員の気持ちの統合を本格的に進めて2社の統合を加速していく」と述べた。

 また、河原会長は、日本ビクターとケンウッドの統合作業とともに、他社との資本・業務提携などを通じた事業構造改革について「ビジネス的に効果的なものはどんどんやっていく」と強調し、他社を巻き込んださらなる再編にも意欲を示した。一方で、金融市場の混乱の影響で「資金が調達しづらいので動きにくいのは確か」とも述べた。

 河原会長は、資金繰りについて「構造改革のためのM&A(合併・買収)を含めれば200億円を超える資金があればありがたい。50億―100億円でもあれば前向きな活動はできる。いろいろな資金の調達のチャンスを活用したい」との意向を示した。資金調達の方法としては「新株発行は希薄化で株主に迷惑がかかるので適切ではない。社債と長期ローンを優先的に考えている」とした。

 産業活力再生法(産活法)に基づく公的資金を使った資本注入制度が30日に発足したが、同制度の活用について河原会長は「優先株でもいずれ普通株に転換するので株主への影響が出てくる」として慎重な姿勢を示した。一方で、政府が企業の資金繰り支援として実施している政府系金融機関の危機対応業務(低利融資や政府保証)の活用については「予算がずいぶん増えるようなので話をさせてほしい」と前向きな意向を示した。今期の日本政策投資銀行による危機対応業務の資金枠は1兆円(弾力条項で1.5兆円)だが、2009年度の補正予算を加えれば、9兆円規模に拡充される見通し。

 他社との再編につていては「われわれ自身の構造を変えられるものは積極的にやっていくし、今も議論しているものはある」ことを明らかにした。一方で「われわれの体力の範囲でやる。従って大規模なものはできない」とも述べた。

 
 

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