三井住友FG、日興を5450億円で買収

2009年 05月 1日 21:49 JST
 

 [東京 1日 ロイター] 三井住友フィナンシャルグループ(8316.T: 株価, ニュース, レポート)は1日、米シティグループ(C.N: 株価, 企業情報, レポート)からリテールの日興コーディアル証券のすべての事業と、ホールセールの日興シティグループ証券の一部事業を買収することで合意したと発表した。

 三井住友は金融商品の販売力強化と同時に、株式や債券の引き受け機能を得てホールセール業務も拡充させる。三井住友はさらに、米シティとも業務提携することで合意した。今後の焦点は提携関係にある大和証券グループ本社(8601.T: 株価, ニュース, レポート)との関係調整に移る。記者会見した三井住友銀行の奥正之頭取は大和との関係ついて「(三井住友・日興・大和の)3者にとって建設的なディスカッションをしていく」と語った。

 <グループの預かり資産残高は個人預金含めて64兆円>

 会見で北山禎介・三井住友FG社長は今回の買収のメリットについて、個人の顧客に対しては「投資商品へのアクセスが強化される」、法人顧客に対しては「資金調達のメニューやグローバルリーチなどを考え、より適したサービス提供が可能になる」と説明した。

 三井住友がシティに支払う金額は、事業対価としての5450億円とシティが保有する上場企業の株式の買い取り価格285億円となる。シティは事業売却により2010億円のローンを削減できるため、売却で得た資金も合わせると今回の取引で7745億円の経済効果があったとした。シティは08年に日興グループを買収し、今回の売却で約200億円の損失を計上する。日興コーデが子会社を設立し、買収対象となる事業を事業譲渡し、三井住友がその新設会社の株式を買い取る方法を取る。買収手続きは2009年10月1日付で完了する予定。約7800人の日興社員が、三井住友に転籍するなど異動の対象になる。

 日興の預かり資産24兆円を加えた三井住友グループ全体の預金を含めた預かり資産が64兆円となる。三菱UFJフィナンシャル・グループの80兆円超には及ばないが、急追する格好だ。日興コーディアルの支店網獲得で三井住友の販売力は増大。三井住友傘下のSMBCフレンド証券の75店舗に、日興コーデの109店舗が加わり、計184店舗に拡大する。買収後に一部支店を統廃合しても、国内大手の野村証券の172店舗と肩を並べ、大和証券の118店舗を上回る規模になる。

 ホールセール分野では、日興シティのうち、上場企業の株式の引受(ECM)や債券の引け(DCM)部門のほか、法人顧客担当部門を譲り受ける。トムソンロイターの調査によると、2008年1─12月期の国内の債券引受リーグテーブルで日興シティは5位(2兆3803億円)、マーケットシェアは11%。株式引受け(エクイティファイナンス)リーグテーブルでは3位(約1554億円)、市場シェアは10%となった。日興シティは07年12月期にも3位で、大和、野村に並んでエクイティファイナンスの上位3指に入る常連となっている。引き受け部門で得た債券や株式を日興コーデのネットワークに乗せて販売し、買収の相乗効果を高める。

 今回の買収に、資産運用会社の日興アセットマネジメントと、自己資金投資会社の日興プリンシパル・インベストメンツは含まれない。  続く...

 
 
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