週明けの日経平均、悲観論後退で上値追いの期待感
[東京 8日 ロイター] 週明けの東京株式市場はしっかりの展開となりそうだ。米ストレステスト(健全性審査)が市場の想定の範囲内だったことなどから悲観論が後退、リスクマネーが動き出したことで上値追いの期待感が広がっている。
しかし、日経平均株価は9400円付近から上では機関投資家による売り圧力があるほか、上昇ペースが速いことによる過熱感から上値が抑えられ、レンジ内でもみあう展開との見方もある。一方、外為市場で円安基調が予想されており、ドル/円が100円台を回復すれば主力株を中心とした買いが入りやすいとみられている。
日経平均株価の予想レンジは9000─9600円。
8日の東京株式市場で米大手銀行を対象にしたストレステストの結果が発表され、予想の範囲内との受け止め方が多く、為替が円安方向に振れていることもあり、底堅い展開となった。日経平均は4日続伸。大手証券トレーダーは「リスクマネーが動き出したことから足元で需給は悪くなく、堅調地合いが継続するのではないか」との見通しを示す。ただ、別の株式トレーダーは9400円から上値で機関投資家が主力株を売る動きが見られると指摘。過熱感も出ていることから、11日の週も底堅いが上値は重く、方向感の出にくい展開が予想される。
8日の取引で9400円でもみあいが続いたことに関連し、市場がストレステストの結果を評価しきれないとの指摘もあった。インベストラスト代表の福永博之氏は「米ストレステストの結果についてはさまざまな評価があるようだが、日本の銀行に影響が及ぶわけではないという観点などから、東京市場での受け止め方は悪くない。足元、銀行株の上昇が相場全体を底上げしている部分もある」と述べた。
しかし、ある国内証券の株式トレーダーは、日経平均9000円から上はストレステストが最悪にならないとの期待感と指摘。そのうえで「想定経済成長率や失業率などストレステストの前提条件の甘さが認識されると11日以降は期待感のはく落から9000円を割り込み、8000円付近に下落する可能性もある」との見方を示す。
トヨタ自動車(7203.T: 株価, ニュース, レポート)は8日、2010年3月期の連結業績(米国会計基準)は8500億円の営業赤字になる見通しと発表した。みずほ総研シニアエコノミストの武内浩二氏は、「現実にはトヨタの決算のように国内では楽観できない問題もあり、積極的に株式投資できる環境にないことがわかる」との見方を示す。一方で、大手証券トレーダーは「需給関係がいいので、トヨタの決算は市場に限定的」と予想する。11日の週も引き続き企業決算が注目される。
為替も手掛かりになりそうだ。ロイヤルバンク・オブ・スコットランド・ピーエルシーのヘッドオブFXストラテジー、山本雅文氏は、外為市場について、経済指標の改善傾向の持続性により注目が集まりやすいとの見方を示す。そのうえで「中国小売売上高、鉱工業生産(ともに13日)が前月並みの堅調を示したり、米小売売上高がプラスに転じれば世界景気の回復期待をさらに強め、円安圧力が高まる」とし、ドル/円が101円台を試す展開を予想する。大手証券トレーダーは「ドル/円が100円台に乗せれば輸出株に買いが入りやすい」とみている。
(ロイター日本語ニュース 吉池 威記者)
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