今週の日経平均、買い手掛かり乏しく為替に振られる展開
[東京 15日 ロイター] 18日からの週の東京株式市場はレンジ内でもみあいそうだ。買い手掛かりが乏しいとの見方から、堅調ながらも上値限定的と予想される。日経平均株価の予想レンジは8900─9400円。
外為市場で円高基調に振れていることから、ドル/円が企業の想定レート95円を割り込み、90円前半のレベルが続けば、日経平均も軟調になるという。20日発表予定の1―3月期の実質国内総生産(GDP)は弱い数字が織り込まれており、売り材料にはなりにくいとの見方が出ている。
日経平均はゴールデンウィーク明け以降、上値9400円付近で売りが出るものの、底堅い値動きが続いている。立花証券執行役員の平野憲一氏は15日、「連休明けに9000円台で始まったことで心理的なフシ目となっている」として、9000円台を維持して週末を迎えた意味は大きいとの見解を示した。15日で決算発表が一巡したことで、「18日以降はこれまで手控えていた国内勢が動き出す可能性もある」(準大手証券)とみられている。
11日の週では「材料が出尽くした」(邦銀系の株式トレーダー)との声も出ていた。大和証券SMBCグローバル・プロダクト企画部情報課次長の西村由美氏は18日から始まる週について「特に買い材料が乏しい」と指摘する。そのうえで外為市場で企業の想定レート95円から一段の円高地合いになると9000円を割り込む展開とみている。
ロイヤルバンク・オブ・スコットランド・ピーエルシーのヘッドオブFXストラテジー、山本雅文氏は、「外為市場ではどちらかというと悪材料に反応しやすい地合い」という。米住宅着工(19日)、英小売売上高(21日)など主要経済指標が予想の下振れが目立ち、頭打ち感のある世界株価が続落に向かうと「円相場は対豪ドルや対ユーロなどを中心に上昇圧力を受けやすい」との見方を示す。クロス円の下落圧力から、ドル/円も上値の重い展開が予想されるが、強い方向感は出にくいとみている。そのうえで、3月安値(93円半ば)を下回らなければ93―102円で方向感のないレンジ相場との見立てだ。
ロイターの聞き取り調査では、20日に内閣府が発表する1─3月期GDPは前期比マイナス4.2%(年率マイナス15.7%)程度と予想されている。世界的な景気の落ち込みを背景に引き続き外需が押し下げたほか、設備投資や消費など内需の悪化も加わり、過去最大のマイナス幅となる見通し。現実にマイナスになれば4四半期連続。ただ、「市場ではすでに織り込まれており、売り材料にはなりにくい」(西村氏)という。
一方、米生命保険会社が目先発表する第1・四半期決算について「クローズアップされれば売り要因」(国内証券トレーダー)との見方もある。米生保は過去最悪の内容になると予想され、生保業界がリセッション(景気後退)の次の犠牲者となるのを防ぐには、公的資金注入が必要との見方が市場関係者の間で強まるとみられている。各社の業績に差はあるが、収益は業界全体で悪化している。破たんを回避するために、当局が主導する形で合併買収が起きる可能性も指摘される。ただ、「グローベックス(シカゴの24時間金融先物取引システム)が特に弱含みになっているわけではない」(西村氏)ため、下げは限定的との見方もある。
(ロイター日本語ニュース 吉池 威記者)
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