投資運用業者の3月末契約残高は前年同月比‐6.1%=投資顧問業協会
[東京 28日 ロイター] 日本証券投資顧問業協会によると、年金基金などから資産運用を請け負う投資運用業者の2009年3月末の契約資産残高は前年同月末比6.1%減の141兆5027億円となった。
2年連続の減少。米リーマンショック以降の世界株安で資産価値が目減りした。同協会の推計によると、08年度の資金フローは国内公的年金の契約増で流入超となったもよう。
データは投資運用業者(214社)の残高を集計したもので、3月末の残高のうち、投資家から運用に関する権限を請け負う投資一任契約は前年同月末比2.7%減、助言のみを行う投資助言契約は同18.0%減となった。ファンドの自己運用は同49.6%増。
08年3月末から09年3月末までの年間市場収益率は、金融危機の深刻化を背景に、外国株式(MSCIKOKUSAI、円換算ベース)がマイナス43.3%、国内株式(TOPIX配当込み)がマイナス34.8%と大幅に落ち込み、外国債券(CITIGROUPWGBI、円換算ベース)もマイナス7.2%と不振だった。国内債券(NOMURA─BPI)はプラス1.3%と唯一プラス圏に入った。
同協会によると、契約資産(投資助言契約を除く)が市場収益率通りに変動したと仮定すると、時価による変動で約19兆7128億円の残高が減少し、資金フローは約16兆5977億円の流入超だったと推計される。
投資一任契約残高を顧客別にみると、国内顧客分は前年同月末比3.6%増えたが、海外顧客分は同38.6%減となった。海外投資家の日本離れが背景とみられる。また、年金は国内の公的年金分が33.5%増えた一方、私的年金分は23.9%減、海外年金分も47.9%減となった。年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が財投預託金の償還に伴う新規資金を市場に投入した影響とみられる。ただ、預託金償還は08年度で終了し、GPIFは今年度以降は市場で「売り手」に転じる見通しで、09年度は投資一任契約にもマイナス影響を及ぼす可能性がある。
投資対象別の運用状況としては、契約金額ベースで国内株式特化型が30.4%減少した一方、国内債券特化型は30.7%増加した。同様に、海外株式特化型が12.4%減少し、海外債券特化型は17.2%増加した。結果的に3月末の構成比は、国内株式特化型が全体の16.2%と1年前の22.7%から大きく低下し、国内債券特化型は前年の21.8%から29.3%に上昇した。
一方、個人投資家の資金を一任運用する「ラップ口座」の契約については、3月末の契約件数が前年同月末比10.8%減の3万7555件となり、契約金額は同38.8%減の4593億円と大きく落ち込んだ。
(ロイター日本語ニュース 大林優香記者)
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