10年度、3年ぶりにプラス成長の見込み=与謝野担当相
[東京 26日 ロイター] 与謝野馨財務・金融・経済財政担当相は26日夕、経済財政諮問会議後の会見で、2010年度実質経済成長率は民需・外需中心に3年ぶりにプラス成長が見込まれるとの内閣府見通しを明らかにした。
また、2009年度実質成長率は暫定試算のマイナス3.3%とおおむね同程度が見込まれると述べ、年度当初に大幅下方修正したものの、その後の経済は見通し通りに推移しているとの認識を示した。また、日銀も基本的な景気の流れについては政府と同じ認識であると説明した。
今夕の経済財政諮問会議は「骨太方針2009」の決定を受け、来年度予算編成の考え方について意見交換した。09年度・10年度の経済見通しは議論の前提として内閣府が説明。概要を与謝野経済財政担当相が会見で明らかにした。
ただ、経済の先行きを楽観視しているわけではなく、岩田一政・内閣府経済社会総合研究所所長など4民間議員は10年度経済について「景気回復が確かなものとなることが期待される」とする一方で、「雇用の大幅な調整、物価の下押し圧力によるデフレ懸念、世界の景気後退長期化の恐れなど、下振れリスクが存在することに留意する必要がある」と展望した。
こうした景気認識を踏まえ、来年度予算編成について与謝野財務相は「来年はプラス成長になる可能性があることを前提にものを考えなければならない」と指摘し、大型の財政出動を行った09年度と平常モードの予算編成の中間を念頭にしていると述べた。
政府は7月1日には2010年度予算概算要求基準(シーリング)を決定する見通しだが、与党内からは、社会保障の伸び抑制の事実上棚上げで公共事業など他の分野での歳出圧力が増大している。公共事業関係費は2007年度以降、「骨太06」の方針に沿って前年度比3%減が貫かれてきたが、シーリングではこの削減幅が最大の焦点となっている。
26日も自民・公明両党の政調会長が河村建夫官房長官に、景気に水を差さないために公共事業への配慮を要望した。
この要望に対して与謝野財務相は「景気に水を差さないということは当然だが、現時点ではよく考える」と述べるにとどめ、「歳出改革は継続していく。公共事業も例外ではない」との方針を強調した。一方で、09年度当初予算では、経済危機対策への対応として異例の予備費1兆円を組んでおり、与謝野財務相は予備費を来年度どのように考えるかが検討課題だとも語り、経済状況に弾力的に対応する姿勢も排除していない。
(ロイターニュース 吉川 裕子)
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