生産水準が回復、年内に金融危機前の85%の声も
[東京 29日 ロイター] 生産が順調に回復していることが、29日発表された5月鉱工業生産速報で明らかになった。7─9月も5%程度の回復が予想され、このペースで生産が増加すれば、年末までに金融危機が起きた水準の85%程度まで回復するとの試算も一部で出ている。
在庫調整の進展に加え、自動車の出荷増や、中国向け家電や韓国、台湾向けのハイテク需要が増加しているほか、国内ではエコポイントに刺激された液晶テレビ需要も盛り上がりをみせているためだ。ただ、年末から年明けにかけて世界的な財政刺激策が民需の増加に結びつくか依然として不透明で、需要が落ち込むリスクもはらんでいる。
<自動車や家電の最終需要が牽引>
今回発表のデータで計算すると、4─6月期の生産は前期比プラス8.7%と1953年以来の高い伸びを記録することになる。7─9月期は増加ペースが鈍るものの、多くのエコノミストは四半期ベースで5%近い伸びが期待できそうだとみている。在庫調整のために減産していた部分がはく落して増産要因となっているほか、出荷に動きが出てきたことが背景だ。
具体的には、昨年夏のピークから在庫をほぼ半分まで削減した輸送機械で、5月の生産が前月比で一気に25%程度上昇した。出荷が米欧向けや国内向けに2ケタ伸びていたことが背景にある。電子部品デバイスでは、3月から前月比2ケタの生産・出荷増が続き、中国の家電向けや韓国・台湾のハイテク向けに需要が出ている。
国内ではエコポイント効果で液晶テレビ向けも増産。鉄鋼業は最も回復が遅れている業種の1つだったが、自動車向けに需要が出てきたため、5月はようやく出荷が増加に転じ、生産も前月比12.4%増となった。
<在庫調整進展による急増は終盤迎える、先行きは需要に見合った上昇速度に>
在庫調整で低下してきた在庫も、出荷の増加による要因も加わってきた。液晶テレビやプラズマテレビ、カーナビといった家電出荷の伸びで、情報通信機械は在庫が12%減少している。自動車向けのポリプロピレンや合成ゴムなどの出荷も伸び、在庫が減少してきた。 続く...
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