来週のドル相場、リスク選好と回避の狭間で攻防

2009年 07月 3日 18:47 JST
 

 [東京 3日 ロイター] 来週の外為市場でも、ドルと円は投資家の投資姿勢がリスク選好に傾くか、回避姿勢を強めるのかをめぐって上下する展開が続きそうだ。6月米雇用統計はあらためて雇用の伸び悩みを示したが、一部指標は景気底打ちの兆しも示し続けている。

 指標や要人発言などに一喜一憂しつつ、主要通貨は乱高下する見通し。各国トップ発言が相次ぐ主要国首脳会議(ラクイラ・サミット)や、大型発行が続く米債入札などが注目点だ。

 6月米雇用統計で非農業部門雇用者数の減少幅が事前予想より悪化したことで、米2年債利回りは2日に1カ月ぶりの1%台割れとなるなど、市場は一段の景気回復と再減速の狭間で右往左往。明るい兆しが出れば、投資家のリスク選好姿勢が強まるとの見方から低金利のドルや円が売られる一方で高金利通貨や株式、商品相場が上昇するが、減速の兆候が現れると資金が逆流するとしてドルと円に買いが強まる「一喜一憂相場」(外銀)が続いている。米雇用統計後も結局「方向感は出ていない」(別の外銀)として、来週以降も同様の展開が続く見通しだ。

 最大のイベントはイタリアで8日から10日かけて開催されるサミット。主要8カ国会議では6月開催のG8財務相会合と同様に「出口戦略」をめぐる議論が行われる。サミットと同時に開催される中国など新興国のみの会議では、準備通貨をめぐる議論が出る可能性もある。市場では、首脳会合も「状況は依然として不確実」としていたG8財務相会合の認識を踏襲する見通しであること、準備通貨をめぐる議論も、中国など新興国の主張は従来通りの内容にとどまる見通しであることなどから、直接的に市場に大きな影響を及ぼすとの見方は少ない。

 しかし、期間中は各国トップの発言や各会議の声明文が、海外市場の取引時間中に次々と発表される予定。予想外の発言や声明が出れば、相場変動に影響する可能性は十分だ。

 サミットに先立ち、オバマ米大統領はロシアを訪問。7日にロシアのプーチン首相と会談する。プーチン首相のスポークスマンは2日、会談では「世界経済危機に関する意見交換が行われる見通しだ。その一環で、準備通貨問題も議題になる可能性がある」と述べた。

 巨額発行が続く米債入札も引き続き注目材料。米財務省によると、6日に10年物インフレ指数連動債(TIPS)80億ドル、7日に3年債350億ドル、8日に10年債(リオープン)190億ドル、9日に30年債(リオープン)110億ドルの入札が行われる予定。3カ月・6カ月物財務省短期証券(Tビル)630億ドルの入札もある。入札が崩れれば米金利の再上昇につながり、ドルと円にはリスク回避の買いが強まる可能性がある。

 豪では7日に豪中銀理事会と金利発表、9日には6月雇用統計が発表される。市場では「豪ドル高への懸念や、それを念頭に置いて緩和バイアスが強まるリスク」(さらに別の外銀)を指摘する声が出ている。ロイターの事前調査では19人のエコノミスト全員が、オーストラリア準備銀行(中央銀行)は政策金利を据え置く見通しだと回答した。  続く...

 
 
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