インタビュー:オリンパス立件は容易でない=元東京地検特捜部検事
[東京 30日 ロイター] 巨額の損失隠しを認めたオリンパス(7733.T: 株価, ニュース, レポート)に対して、東京地方検察庁と証券取引等監視委員会などが本格的な捜査に乗り出す可能性が高まっている。
刑事事件になった場合、オリンパスの不祥事はどのように処断されるのか。元東京地検特捜部検事の高井康行弁護士は、ロイターとのインタビューで、金融商品取引法の有価証券虚偽記載と偽計、背任の罪が適用されうるものの、立件が容易な事件ではない、との見方を示した。また、捜査当局は、第三者委員会の報告書が提出された後のタイミングで、年明け以降に強制捜査に着手するのではないかとの見通しを語った。
高井氏は、1972年に検事任官後、東京地検特捜部などに勤務。97年、東京高検刑事部検事で退官、弁護士登録し、主に企業のコンプライアンスや危機管理に関する業務、企業の事業活動に伴う刑事事件などを取り扱っている。特捜部時代はリクルート事件などの捜査を手がけた。ライブドア事件では二審まで堀江貴文氏の弁護を担当。旧日本長期信用銀行と旧北海道拓殖銀行破たんの際には、内部調査委員も務めた。
主な一問一答は以下の通り
――東京地検特捜部や証券取引等監視員会、警視庁もオリンパスの捜査に入っている。今後の展開をどう読むか
「現在、検察は広くくくれる法律構成を考えているだろう。報道ベースで考えると、金融商品取引法の有価証券報告書虚偽記載や偽計に問われる可能性がある。刑法的には、背任だ。主な罪名はこの三つだろう。対象となるのは、会社の中で損失飛ばしを主導した人たちに加え、外部でそれを助け、スキーム作りを教えたり、その行為に加わった人だ。監査法人も、こうした事実を知りながら見逃した可能性もあり、捜査対象の視野には入っていると思う」
――すぐに立件できる内容とみているか
「簡単な事件ではない。金商法違反に問うたとしても、主導した人たちに故意があったかどうかを立証しなければならない。本来だったら開示すべき損失だったという認識があり、あえて裏側に隠す意思があったのかどうか。オリンパスが、損失の出た有価証券をファンドに飛ばしていたとしても、実際に簿価で売却していれば、なぜ損失計上しなければいけないのか、という論点も予想される。また、その後の穴埋めのためのM&Aの取引も金商法違反に問えるのかどうか、という問題もある」 続く...









