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キヤノンに独占交渉権、東芝がメディカル売却で決定
2016年3月9日 / 07:17 / 2年前

キヤノンに独占交渉権、東芝がメディカル売却で決定

[東京 9日 ロイター] - 東芝(6502.T)は9日開いた取締役会で、医療機器子会社、東芝メディカルシステムズの売却先としてキヤノン(7751.T)を選び、独占交渉権を与えることを決めたと発表した。キヤノンが提示した価格は開示されていないが、関係筋によると6000億円は上回っているという。

 3月9日、東芝は同日開いた取締役会で、医療機器子会社、東芝メディカルシステムズの売却先としてキヤノンを選び、独占交渉権を与えることを決めたと発表した。写真は都内で昨年11月撮影(2016年 ロイター/Yuya Shino)

キヤノンを選んだ理由について、東芝は、価格や手続きの確実性などを総合的に評価し、最も優位性が高いと判断したとしている。

独占交渉権の有効期限は3月18日まで。東芝はこの期間中にキヤノンとの最終合意を目指す。期限を区切って交渉するのは、仮にキヤノンと合意に至らなかった場合、年度末までに他の候補と交渉できるよう余地を残すためとみられる。これにより、東芝はメディカル子会社の年度内売却を確実に実施し、財務基盤の回復につなげたい考え。

キヤノンは、カメラや事務機といった高収益だが成熟化している主力事業に加え、商業印刷、監視カメラなどに医療機器を加えた成長戦略を描いている。東芝メディカルは、超音波診断装置やCTなどの診断機器に強みをもつ医療機器会社で、約4000億円の売上高がある。

キヤノンは自社の医療機器事業の売上高を公表していないが、2013年ごろは同事業で1000億円との目標を示していた。しかし、現時点でもその目標は「達してはいない」(広報担当者)状況とみられ、キヤノンにとって、東芝会計不祥事を契機に浮上した東芝メディカルの入札は事業強化に向けた「千載一遇のチャンス」(田中稔三副社長)だった。 

一方、東芝は会計不祥事の発覚以前は医療機器事業を成長戦略の柱の一つに位置付けていた。しかし、2016年3月期に7100億円の最終赤字を見込み、自己資本比率が2.6%(前年度は17.1%)まで落ち込むと予想する財務状況の改善が急務のため、優良子会社の東芝メディカルの売却を余儀なくされた。今回の売却を通じて自己資本の回復につなげる考えで、今年度末までの売却完了を目指している。

今年1月から始まった東芝メディカルの入札には、当初、国内外およそ10陣営からの応札があったが、金額の釣上りとともにファンド勢が軒並み戦線を離脱。4日に締め切られた最終入札では、キヤノンと富士フイルムホールディングス (4901.T)が競り合っていた。

*本文中の一部表記を修正しました。

江本恵美、浜田健太郎

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