円債こうみる:財政拡大リスクを意識、年末にかけ波乱も=トヨタAM 深代氏
<トヨタアセットマネジメント・チーフファンドマネージャー 深代潤氏>
財政の拡大傾向が現実味を帯びていることへの警戒感が強まり始めている。政府がどこまで具体的な景気対策を考えているのか、どの程度の規模まで財政が膨らむのかはまだ不透明だが、当初は回避する方向だった赤字国債の発行は避けられない状況のようだ。金融危機以降の経済指標から見ても景気はどんどん悪化しており、景気の側面からも財政拡大への圧力がかかる。債券市場では、加速度的に財政が拡大していくリスクを意識せざるを得なくなっている。
金融市場では海外のクレジット問題が主役である時期が長く続いたが、日銀の金融機関に対する追加の資金繰り対策が出てきたことでも示されているように、今後は国内の信用不安が市場のメーンテーマとなってくるだろう。景気悪化、信用不安、財政の綱引きで、それぞれのテーマの強弱感によって市場に振れが出てくるとみている。債券市場にとっては景気悪化はプラス、財政はマイナス、信用不安はどちらの要因にもなるがフライ・トゥ・キャッシュのような状況となればマイナスに作用する。一方で、債券市場の参加者は残高を積めていないので、相場が下がれば買う向きはいるだろう。
年末にかけての動きとしては、高値波乱の中で主戦場は10年・1.4%を挟んで上下10ベーシスポイント(bp)の推移というイメージだ。しかし年末の薄商いの際には、1.4%から上下20bp程度振れるようなディーリング相場に火がつくことがあってもおかしくないだろう。
(東京 4日 ロイター)
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