来週のクレジット市場=政地債など一般債への需要強い、CDSのタイト化鮮明
<対国債スプレッド>
政保債(公営)10年 7.5─ 8bp 銀行債(みずほ)5年 19─20bp
地方債(都債)10年 12.0─13bp 電力債(東電)10年 18─19bp
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[東京 16日 ロイター] 来週のクレジット市場では、政地債、電力債など一般債
に対する投資家の需要は、利回り水準が徐々に上昇していることから強まる見通し。需給
は良好なため、スプレッドはさらにタイト化する可能性が高い。クレジット・デフォルト
・スワップ(CDS)市場では、信用収縮懸念が後退する局面が想定できることから、プ
レミアムのタイト化が鮮明になる可能性が高い。
一般債市場では、国内長期金利のボラティリティ(変動率)が高い状況にあり、来週も
金利が大幅に上昇(価格は急低下)した局面で、投資家は押し目買いへの意欲を高めよう。
投資家の動向について、ある国内証券のディーラーは「今週は一般債の起債ラッシュと
なったが、需要は極めて強く順調な売れ行きとなった。投資家は既発債に関しても同様な
運用姿勢にあり、マーケットに出た売り物を積極的に手掛けてこよう」とみている。運用
対象は流動性があり、信用力の高い政地債をはじめ、利付き金融債、電力債などになる見
通し。
セカンダリー市場では、証券会社が提示するタイトなオファーでも買いを入れる投資家
がいるため、スプレッドはさらにタイト化する方向にある。
来週の金利推移を見通す上で、国内では19─20日に開かれる日銀の金融政策決定会
合、21日に実施される15年変動利付国債の入札結果が注目される。海外の材料は、2
0日に発表される4月米卸売物価指数、21日の4月29─30日の米連邦公開市場委員
会(FOMC)議事録、23日の4月米中古住宅販売に関心が集まるとみられる。
新発債では、大阪府<0#0104=JFI>が19日に期間5年・発行予定額300億円で地方債
の発行条件を決める予定。国内普通社債(SB)では、NTT(9432.T: 株価, ニュース, レポート)<0#9432=JFI>、K
DDI(9433.T: 株価, ニュース, レポート)<0#9433=JFI>などが来週起債する方向にある。「SBは起債が相次ぐが、
地方債は少ない」(大手証券)との指摘が出ていた。
CDS市場では、来週も信用収縮懸念が後退する局面が想定できることから、プレミア
ムのタイト化は鮮明となろう。プレミアムについて、ある国内証券のクレジット・アナリ
ストは「信用リスクを回避するプロテクションの買いから信用リスクをとるプロテクショ
ンの売りへとポジションを変える動きが徐々に出ている。株式相場が堅調に推移する局面
で、プレミアムが大幅に低下することも考えられる」とみている。
指標となるiTraxxJapanシリーズ9<ITXCK5JA=GFI>は今週、東京株式市場で
日経平均.N225が1万4000円台に乗せて上昇基調にあることなどを手がかりにタイ
ト化した。これまで80ベーシスポイント(bp)をはさんで小動きに推移していたプレ
ミアムは16日、最低値となる60bp台へと一気に低下した。「来週はタイト化の方向
性が明確になる可能性が高い。マーケットでは、米国のクレジット危機の最悪期はすでに
脱しているとの見方がさらに広がり、ワイド化材料にはあまり反応せず、タイト化の材料
に強く反応しよう」(外資系証券)との指摘が出ていた。
セクター別では、好決算を発表したハイテク企業がマーケットをけん引するとの見方が
多い。タイト化が比較的進んでいる消費者金融、米サブプライムローン(信用度の低い借
り手向け住宅ローン)に絡んだ証券化商品の損失が拡大している銀行セクターの動向も注
目される。三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306.T: 株価, ニュース, レポート)<0#8306=JFI>は20日に決算発
表を予定している。
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(ロイター日本語ニュース 伊藤 武文記者 片山 直幸記者)
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