長期金利1.5%台で低下圧力、経済指標で景気減速を確認=来週の円債市場
[東京 25日 ロイター] 来週の円債市場は、底堅い展開が見込まれる。世界景気の減速懸念が強まっており、国債選好の動きが継続しそうだ。6月鉱工業生産などの経済指標も、債券市場にとっては支援材料になる可能性が高い。10年最長期国債利回り(長期金利)は1.5%台を中心に低下余地を探るとみられている。もっとも日銀の利下げ観測が高まらない状況下では、金利の急低下も限定的。引き続き海外市場や株式市場など外部環境に振らされやすい。
国債先物9月限の予想レンジは135.00円─137.00円。
10年物最長期国債利回りの予想レンジは1.620%─1.480%。
<世界経済の減速懸念が台頭、経済指標も債券の買い材料>
今週の債券市場は週末にかけて相場が急反転した。米国の空売り規制などによって株高/債券安が進んでいたが、欧米の経済指標が相次いで景気の悪化を示す内容になったことをきっかけに世界経済の減速に市場の焦点が回帰し、比較的安全な資産とされる国債に資金が集まった。国内でも、6月貿易統計によって景気の下支えとなってきた輸出の急激が明らかになり、景気後退リスクが一段と強まった。
来週に発表が続く国内の経済指標は、6月鉱工業生産指数が2四半期連続の低下、6月家計調査では全世帯消費支出の減少が続くと見込まれ「景気の弱さをある程度織り込んでいるとはいえ、債券にとっては売り材料になりにくい」(国内証券)という。外需の伸び鈍化だけでなく内需の失速も鮮明になれば、さらなる金利低下圧力がかかるのは必至だとみられている。
<日銀利下げ見込めず金利低下余地は狭い、外部環境にらみ続く>
長期金利は今週、一時1.675%まで上昇したものの、25日には約1週間ぶりに1.565%まで低下した。来週は再び1.5%に向けて低下余地を探る展開が予想される。円債市場は「固有の材料で動くことがなく、完全に株式市場、原油価格、海外動向に振らされている」(国内金融機関)状況になっている。経済指標の結果や外部環境次第では、長期金利の直近のレンジ下限と目されている1.5%割れを試す可能性がある。
一方で「さらに金利に低下していくには、市場が織り込んでいる以上のファンダメンタルズの悪化懸念が強まるなど、新たな手掛かりが必要」(外資系証券)など、日銀の利下げ観測が高まるような状況ではないだけに、急激な金利低下には抵抗感を示す声は多い。長期金利が低下圧力を強めても、1.5%近辺ではいったん下げ渋るとみられている。
(ロイター日本語ニュース 田中 志保 ロイターメッセージング:
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