長期金利1.2%台の見通し、「バッドバンク」構想を注視=今週の円債市場

2009年 02月 2日 07:28 JST
 
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 [東京 2日 ロイター] 今週の円債市場は、長期金利の代表的な指標となる10年最長期国債利回りが1.2%台で推移する見通し。金融機関の不良資産を買い取る「バッドバンク」の構想が進展すれば、海外市場を経由して円金利に上昇圧力がかかりやすい。一方、景況感の悪化が相場を下支えする構図が鮮明になり、再び金利低下余地を探る可能性もある。3日実施の10年利付国債入札(1兆9000億円、2018年12月20日償還)で投資家需要が確認されれば、長期ゾーンにかけた国債利回りはフラットニングするとみられる。

 

 国債先物3月限の予想レンジは138.50円─139.50円。

 10年物最長期国債利回りの予想レンジは1.300%─1.200%。

 

 30日の円債市場は、米国債相場が売られた流れに月末特有のエクステンション買いや、一部大口投資家の打診買いがぶつかり、国債先物がもみ合った。米金利の上昇に対する思惑が交錯しており、今週も海外市場の振れには注意が必要とみられている。

 大和証券SMBC・チーフストラテジストの末澤豪謙氏は「米国で景気対策の法案審議、バッドバンクの構想が本格化するタイミングとなり、景気対策や金融システム対策に伴う国債増発が意識され、債券相場の上値を抑えそう」と話す。

 財務省が3日正午締め切りで実施する10年利付国債を控えた調整も見込まれ、週初は相場が軟調になりやすい面もある。大和SMBCの末澤氏は「足元の取引状況から予想される利率1.3%での銘柄統合発行なら、場合によってはアンダーパーに流れる可能性もある」と指摘した。

 RBS証券・シニアストラテジストの市川達夫氏は「10年債入札は多少のテール流れになるとみられるが、入札後はしっかりした押し目買いに支えられ、入札通過後はイールドカーブが10年までがフラット、10年超がスティープニングするかたちで長期ゾーンが相対的にしっかりしそう」と予想する。

 鉱工業生産の先行き予測指数が「相当まずい、クライシス的な域に達した」(外資系金融機関)とされ、参加者の景況感は冷え込んだままだ。2月中旬に公表予定の2008年10―12月期の国内総生産(GDP)の数値見通しも決して明るくはない。「08年10―12月期GDPの年率マイナス2ケタ乗せはほぼ確実で、2ケタ台半ばもみえてきた」(RBS証券の市川氏)との見方が広がれば、金利低下に拍車がかかる公算が大きい。

 

 国債買い入れオペをめぐり、日銀が新たに導入した残存期間別の買い入れ方式(残存1年以下、1年超から10年以下、10年超区分)を受け、需給調整が続く可能性もある。

 クレディスイス証券・債券調査部長の河野研郎氏は「区分別の買い入れによって1―10年がサポートされるようになり、現物債もこれまでよりは持ちやすくなった。全体的なボラティリティが低下するなか、割高だった国債先物の流動性プレミアムがはげ落ちそうだ」と話した。

 

 週内に予定される欧州中央銀行(ECB)理事会では、金利据え置きを見込む声が多い。ロイターが27─29日にエコノミスト85人を対象に実施された調査によると、82人が2月5日の政策金利据え置きを予想。3人は利下げを予想している。一方、翌3月は85人中82人が利下げと予想した。

 参加者からは「いずれあと1―2回は利下げに踏み切るだろうが、2月時点では金利変更がなされず、手掛かり材料にもされないだろう」(国内証券)との声が聞かれた。

 

 (ロイター・ニュース 山口 貴也記者)

(takaya.yamaguchi@thomsonreuters.com; 03-6441-1792; ロイターメッセージング:takaya.yamaguchi.reuters.com@reuters.net)

 
 

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