長期金利1.4%台、外部環境にらみ金利低下に勢いつかず=来週の円債市場
[東京 22日 ロイター] 来週の円債市場は底堅く推移する見通し。好需要が期待される入札、月末の年限長期化の買い期待などは相場のサポート要因。また、投資家は金利収益を目的とした買い姿勢を崩してないとみられ、金利の上昇は限られそうだ。一方で、不安定ながらも底堅い株価や金利上昇圧力が強まっている米債市場も意識され、一方的な利回り低下も見込みづらい。10年最長期国債利回り(長期金利)は引き続き、1.4%前半を中心とした推移が予想されている。
国債先物6月限の予想レンジは136.50円─137.50円。
10年物最長期国債利回りの予想レンジは1.460%─1.380%。
<投資家は買いのタイミング待ち、月末要因もサポート>
増発懸念を背景にした弱気な需給相場が一服し、円債市場でも徐々に投資家の投資意欲が強まっている。
日本証券業協会が発表した4月の公社債投資家別売買状況によると、都銀勢は2カ月連続の売り越し。今月に入っても残高をしっかり積み増すだけのチャンスは少なかったとの見方も多く「キャリーを稼ぐにあたり投資家はいつまでも安くなるのを待ってはいられず、少しずつ買おうという金利水準を引き下げてきている」(国内証券)との声もある。
こうした押し目買い意欲の強さに加え、月末というタイミングを迎え年限長期化の需要も相場の支援材料。また、国債先物は来月の限月交代に向けて動きが強まる可能性があるが「中心限月6月限は割安な水準にきており、ヘッジとしての売りも含め、先物主導の売りが加速するということはないのではないか」(外資系証券)と指摘されている。
<入札は波乱要因にならず、20年債・2年債には需要>
26日の20年債利付国債、28日の2年債入札も良好な需給を確認するイベントとしてみる声も多い。
20年債には生保などからの根強い需要が見込める。「20年債・2.1%付近という水準は、これまでも買われてきたレベル。超長期ゾーンには潜在的な需要があるので、今回の入札もそうそう崩れることはないだろう」(後の外資系証券)という。
さらに、日銀の金融政策変更が見込めないなかで、中短期ゾーンはもっとも選好されやすい。TIBOR(東京銀行間取引金利)など短期金利も低水準での推移が続いており、入札の2年債を取り巻く環境は良好だ。2年債利回りはすでに0.3%半ばと「金利水準だけでいえば妙味は感じられない」(国内証券)水準まで低下しているが、好需給を支えに順調な入札を見込む声が多い。
<外部環境にらみ強弱感、金利低下に勢いつかず>
もっとも、国内の需給要因をテーマとした相場展開から市場は外部環境に焦点を移しており、強弱感が対立する中で一方的な金利低下には懐疑的な見方が大勢。
景気の底入れと楽観的な見通しにより日経平均株価は9000円台を回復し、引き続き底堅い展開が見込まれる。しかし、上昇速度が鈍り株価がもたつきを見せており、景気回復に対する過度の期待感がはく落する可能性も指摘されるなど、先行きは依然、不透明な状況だ。また、米国債の格下げへの警戒感、米債市場の需給悪化懸念もくすぶり米10年金利は3.3%まで上昇しており、米金利の先行きを見極めたいとの声も多い。
国内外で強弱の材料が混じり「市場参加者はどこかで債券を買うタイミングを待っているものの、金利の一段低下に至るには決め手に欠ける」(外資系証券)。長期金利は一時的に1.4%を割り込むことはあっても定着せず、ここ数週間と同じく1.4%前半をコアレンジとした推移が続くと予想されている。
(ロイター日本語ニュース 田中志保記者 ロイターメッセージング:
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