〔情報BOX〕FRBの出口戦略における選択肢

2009年 07月 21日 12:21 JST
 
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 [20日 ロイター] 米連邦準備理事会(FRB)のバーナンキ議長は、現行の金融政策を基に戻す出口戦略について、21日の議会証言で詳細に触れる可能性がある。

 FRBは、インフレを抑制しながら例外的な措置を元に戻すための包括的な策があることを金融市場に確信させる一方、景気刺激策がすぐに解除されるとの間違った印象を与えること避ける必要があり、難しい舵取りを迫られている。

 以下、FRBの出口戦略における選択肢。

 過剰準備金の吸い上げ手段

 <リバース・レポ>

 FRBは、手持ちの長期資産を金融機関へ担保として差し出し、代わりに資金を受け取ることが可能。ただ、金融機関がFRBからの担保をマネーマーケット・ファンドに再度貸し出せば、金融機関のバランスシートは拡大する。

 <財務省の補完的資金調達プログラム>

 財務省は昨年秋に補完的資金調達プログラムを設定、財務省は国債を臨時発行し、5600億ドルを調達し、ニューヨーク連銀の口座に入れた。このプログラムを実行すれば、米国債の発行額は議会が定める上限に急速に近づく。また、財務省は、既に財政赤字が過去最高に膨らむなか、追加で資金を調達する必要がある。FRBと財務省がそれぞれ独立していないとの印象を与えかねない。

 

 <FRB債の発行>

 欧州中央銀行(ECB)などの他の中央銀行は、過剰な準備金を吸い上げる手段として独自の債券を発行する権限を持っている。FRBが独自の債券を発行するためには議会の承認を得る必要があるが、FRBによりこれまでの金融機関の救済をすでに懸念している議会は、これ以上の権限をFRBに付与することには消極的になる見通し。財務省の一連の国債発行とFRBの債券発行が競合する可能性も。

 <資産売却>

 金融危機が発生する前に保有していた資産をFRBは売却することが可能。ゴールドマン・サックスは、こうした資産が4760億ドルと推計。

 FRBは、危機発生時に購入し償還を迎える債券を売却することも可能。

 金融危機の発生前に保有していた資産の売却で損失が出る可能性は低い。償還債券の資金回収もFRBの収益に影響することはない。

 簿価よりも安い価格での売却では損失が発生する。大量の国債売却で、市場や財務省の国債発行に影響が出る可能性もある。FRBは、政府機関のモーゲージ関連債券の売却は、流動性の低い市場への影響を考慮して慎重になる。

 過剰準備金が銀行システムにあるなかでの政策運営手段

 <超過準備への付利>

 準備預金の超過分に利子を付与することで、金融機関は余った資金を融資に回すのではなく中銀預金に預けようとする。これによりFRBは資金を吸収しやすくなる。ただ、FRBが金利押し上げのために税金を使い金融機関に利子を払っているということへの批判が出る可能性がある。

 <ターム物の預け入れ制度>

 預金取扱機関向けに新たなターム預金ファシリティーを創設する。預け入れ金への利子は入札で決定することが可能。預金取扱機関が余剰資金をFRBに預け入れるインセンティブが高まる。預け入れ機関はオーバーナイトでなく比較的長め。

 <準備預金の引き上げ>

 FRBは1990年代初めに、銀行の競争力を高めるために準備預金の水準を引き下げたが、これを再度引き上げることが可能。ただ、銀行システムに対する課税になるほか、銀行の競争力がノンバンクよりも低くなる可能性もある。

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