UPDATE2: 米FOMCが金利据え置き、長期間の文言維持し景気判断は引き上げ
*米FOMCが政策金利を据え置き、長期間の低金利維持を再表明
*経済活動は引き続き強まり、労働市場は改善し始めていると指摘
*ホーニグ委員が声明に再び反対票、柔軟性を確保する必要性主張
[ワシントン 28日 ロイター] 米連邦準備理事会(FRB)は28日、連邦公開市場委員会(FOMC)声明を発表し、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を0─0.25%に据え置くとともに、低インフレと高水準の失業を理由に金利を長期間(for an extended period)ゼロ付近に維持する方針をあらためて表明した。
経済回復および雇用については、一段と明るい見方を示した。
個人と企業の支出が上向いているとし、「経済活動は引き続き強まり、労働市場は改善し始めている(beginning to improve)」と指摘した。
労働市場は「安定化している(stabilizing)」としていた3月声明から判断を上方修正した。一方で、今回の声明は前回と同様、「雇用主は引き続き従業員数の拡大に消極的だ」とも指摘している。
金融市場は、今週格下げされたギリシャ、ポルトガル、スペインをめぐる問題を注視しており、FRBの決定にはあまり関心が高くなかった。しかし、FRBの認識が慎重ながらも楽観的だったことから、米国株式の一定の支援材料となり、午後終盤に小幅に上昇した。
トラベレックス・グローバル・ビジネス・ペイメンツのシニアマーケットアナリスト、オメル・イシナー氏は「インフレ率が非常に低い水準にとどまる限り、FRBが刺激策を解除する理由はない」と指摘。「欧州情勢の悪化がFRBのタカ派を抑えるだろう」と述べた。
<インフレの落ち着き>
FOMCの声明は、低インフレと高い失業率を理由に挙げて政策金利を「長期間」非常に低い水準に維持する可能性が高いとあらためて表明。「インフレは当分の間、抑制される公算が大きい」との見方を示した。
カンザスシティー地区連銀のホーニグ総裁は声明に反対票を投じた。同総裁が反対に回ったのは3回連続。同総裁は、政策金利を長期間にわたって異例に低い水準に据え置くとの見通しを維持することは「将来の不均衡増大」につながりかねないと主張した。また、もし必要となった場合にFRBが利上げを行う柔軟性を制限しかねない点にも懸念を表明した。
米経済は昨年夏から拡大基調をたどっており、大恐慌以来最も深刻なリセッション(景気後退)から予想されたよりも早く回復している。2009年第4・四半期の米国内総生産(GDP)伸び率は年率換算で前期比5.6%となり、30日に発表されることし第1・四半期のGDPについても3.4%の伸びが見込まれている。
一方、雇用の伸びはついてきていない。失業率は9.7%に高止まりしており、一部のFRB当局者は景気回復の持続可能性を懸念している。
声明は1月と3月のFOMCに続いて「経済の回復ペースは当面緩やかになる公算が大きい(likely to be moderate for a time)」とあらためて表明した。
FRBはリセッションと深刻な金融危機に利下げで対応するとともに、動揺した信用市場を支援するための一連の緊急措置を導入した。市場ではFRBが今回、資産売却の可能性を示すのではないかとの観測も出ていたが、声明にそうした言及はなかった。ただ声明に言及はなくても協議された可能性はある。
FRBの講じた措置は金融の安定回復に一定の成功を収めているが、危機の傷跡はなお顕著だ。住宅所有者や銀行に不良債権の山をもたらしたサブプライムモーゲージ(信用力の低い借り手向けの住宅ローン)に代わり、現在は一部ユーロ圏諸国の巨額な債務と、問題が先進国の間でのソブリン債務危機に発展する可能性に懸念が集中している。
ここ数週間、FRB当局者らは、ギリシャや他の一部のユーロ圏諸国の債務問題は米国の経済見通しにまだ直接的な影響は与えていないが、流動性ひっ迫が再燃する兆しがないかどうか引き続き注視すると発言している。
ブルスーラス・アナリティクスの主任エコノミスト、ジョゼフ・ブルスーラス氏は「欧州金融市場の悪影響が米金融市場に及び始めたら、FRBは行動に出るだろう」と指摘した。
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