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アングル:英独証取の合併、今回は当局への根回し周到か
2016年2月26日 / 04:56 / 2年前

アングル:英独証取の合併、今回は当局への根回し周到か

 2月25日、ドイツ取引所とロンドン証券取引所グループの合併交渉では、過去の失敗に学んで政府や当局に周到な根回しを行っているかどうかが実現の鍵を握るとみられる。写真は同合併について話すドイツ証券取引所ケンゲター社長(左)。24日撮影(2016年 ロイター/Kai Pfaffenbach)

[フランクフルト/ロンドン 25日 ロイター] - ドイツ取引所(DB1Gn.DE)とロンドン証券取引所(LSE)グループ(LSE.L)の合併交渉では、過去の失敗に学んで政府や当局に周到な根回しを行っているかどうかが実現の鍵を握るとみられる。

交渉に詳しい関係筋は「両国政府には相談してある。大きな障害があるようなら、われわれはここまで交渉を進展させていない」と断言。政治家および当局との話し合いは、合併交渉の報道が流れる前だけでなく、その直後にも行われたことを明らかにした。

合併の実現は欧州連合(EU)欧州委員会、英国政府、フランクフルト証券取引所がある独ヘッセン州政府の承認が条件になる。金融市場での影響力の大きさに鑑みると、両国政府からも支援を得る必要がある。

現時点でドイツの政治家は合併への支持を示唆しており、英財務省高官はコメントしていない。LSE広報はコメントを拒否し、ドイツ取引所広報のコメントも得られてない。

複数の関係筋によると、合併会社のトップにだれが就くかなど、政治的に敏感な一部の詳細についても既に内定済み。また両社の複数の関係筋は欧州委員会の承認を得られるとの自信を示した。

ドイツ取引所とLSEは2000年と2004─05年にも合併を模索したが実現しなかった。またドイツ取引所は2011─12年に米NYSEユーロネクストとの合併を計画したが、競争阻害の観点から差し止められた経緯がある。

しかし市場は今回、実現を楽観視しており、LSE株はロイターの報道以降15%ほど上昇した。

<ハードル>

楽観視するのには根拠がある。ドイツ取引所とNYSEユーロネクストの合併と異なり、今回の組み合わせは業務が重なる部分が少ない。

ドイツ取引所はデリバティブと外為関連の一大取引所であるのに対し、LSE傘下のMTSは債券トレーディングに強い。両者ともに株式取引に携わっているが、主に国内株だ。

ただドイツ規制当局とアナリストによると、当局は清算、決済、市場データといった部門については、競争阻害の観点から精査する可能性が高い。

関係筋によると、欧州委員会は大掛かりな調査を行うとみられ、承認は2017年以降になる見通しだ。

<懸念>

両取引所を利用している資産運用業者は、多くが合併を支持しそうだ。両者の清算機関が統合すれば、デリバティブ・ポジションを互いに相殺しやすくなり、証拠金の差し入れが少なくて済むようになるからだ。

一方、ある欧州ファンドの幹部は、合併により清算機関の選択肢が狭まり、イノベーションが阻まれる恐れがあるとの懸念を示した。また、合併コストを補うためにトレーディングや市場データ関連の手数料が引き上げられる可能性も考えられるという。

(Andreas Kröner and Anjuli Davies記者)

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