焦点:米国務長官へのクリントン氏起用、オバマ政権にとってリスクも
[ワシントン 30日 ロイター] オバマ次期米大統領は、尊敬するリンカーン元大統領の「政敵で政権を構成する」という発想にならい、民主党大統領予備選で対抗馬だったヒラリー・クリントン上院議員を次期国務長官に選ぶという賭けに出るとみられる。
側近によればオバマ氏は、ヒラリー上院議員の仕事に対するモラルを称賛している。また、ファーストレディーを務めたスター性が、米国の影響力を向上させたいとする自身の取り組みにプラスになるとも考えている。
それにも増してオバマ氏は、厳しい議論を可能にするため強い個性を引き合わせるというリンカーン元大統領の考え方に価値を見出しており、それが健全な意思決定につながると期待を抱いている。歴史学者ドリス・カーンズ・グッドウィンによるリンカーンについての著作「Team of Rivals(原題)」に記されている戦略だ。
ただアナリストの中には、民主党大統領予備選を小差で破ったクリントン氏を起用することで、災いを招くことにもなりかねないという見方もある。クリントン氏が党内で権力基盤を維持し、大統領の座を目指す野望を完全には捨てない可能性があるというのが理由だ。
戦略国際問題研究所の研究者、レジナルド・デール氏は「大統領にもう少しでなりかけた人物だ。生まれながらの政治指導者で、おそらくいまだに大統領になるべきだと感じている。自身の政策を進めようとかなり自己主張してくるだろう」と指摘している。
<模範的な関係>
見事に機能した外交政策チームのモデルとして、ジョージ・H・W・ブッシュ元大統領とベイカー元国務長官の緊密な関係を挙げる専門家は多い。それに比べ、ブッシュ現大統領のパウエル前国務長官との関係は、はるかに冷えたものだったと指摘される。
そのためパウエル前長官の外国への影響力は薄まり、ホワイトハウス内での権力バランスはブッシュ政権のタカ派であるチェイニー副大統領の方へ傾くこととなった。 続く...
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