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ドル110円のシグナル点灯か:識者はこうみる
2017年2月7日 / 03:29 / 8ヶ月前

ドル110円のシグナル点灯か:識者はこうみる

 2月7日、東京外国為替市場で、ドル/円は111円台後半でのもみあいが続いている。写真は2013年2月撮影(2017年 ロイター/Shohei Miyano)

[東京 7日 ロイター] - 東京外国為替市場で7日、ドル/円は111円台後半でのもみあいが続いている。日米首脳会談を控えたドル安警戒感と、欧州政治リスクを背景に、ドルは一時111.59円と11月28日以来の安値をつけた。

市場関係者のコメントは以下の通り。

●ドル110円のシグナル点灯か ユーロ/円下落にも注意

<IG証券 シニアFXストラテジスト 石川順一氏>

ドル/円はこのところ強固なサポートラインだった112円を割り込み、昨年11月末の水準まで下落した。トランプ米大統領の通商政策がドル安を志向していることが主因ではあるが、フランス大統領選の先行き不透明感や10日の日米首脳会談の動向が警戒され円高圧力が高まっていることも一因となっている。

トランプ米大統領があらためて円安誘導批判に言及するなどした場合は円高に動きやすく、111円前半にある週足一目均衡表の雲下限を下方ブレイクする可能性がある。心理的節目で、トランプラリーの高安の半値戻しの水準である110円トライのシグナルとなるだろう。   

また、クロス円ではユーロ/円の動きに注目したい。前日、ユーロは120円を割り込み、12月5日以来の安値をつけた。欧州の政治リスクが意識されやすい局面に突入しており、円高をけん引する可能性がある。

ドル/円が110円を割り込む局面では、トランプ政権の米ドル安政策が相当意識されている可能性が高い。欧州の政治リスクが意識される可能性も考えれば、最新の米為替報告書が公表される4月にかけて107円台まで下落する展開もあり得る。

一方、ドル買い要因として注視すべきは、トランプ氏の予算教書だろう。選挙公約通り大規模減税とインフラ投資を盛り込んだ内容となれば、トランプラリーから脱落気味の米ドルにひとまず買い戻し圧力が強まりそうだ。

●日米首脳会談後も円安批判続く可能性高い

<JPモルガン・チェース銀行 為替調査部長 棚瀬順哉氏>

今年に入ってドル/円は上値の重い展開が続いているが、1月第4週までは、米政府当局者によるドル高けん制発言等を受けた、ドル安主導の動きだった。当時は、ドルと円が両方弱く、オセアニア通貨と北欧通貨が強含むというリスクオン時の典型的なパターンだった。

しかし、それ以降現在に至るまでは、リスク回避的な様相を呈している。

リスク回避時には、通常、ドルと円が両方買われるところだが、トランプ大統領が中国と共に日本の通貨政策を名指しで批判したことから、ドル買いが抑制され、円買いが目立っている。さらに、欧州の政治リスクに対する懸念が高まっていることも、円高に一定程度寄与しているとみられる。

為替市場では、短期筋の円ショートがまだ残っているとみられ、それらが全て巻き戻されるとすれば、109円程度までのドル安/円高はあり得るとみている。

米政権の円安批判は日米首脳会談後も続く蓋然(がいぜん)性が高いだろう。

会談に際して日本からは経済協力パッケージを提示するとされるが、これまでに報じられてきた範囲では、米自動車メーカーの通貨安に対する不満を抑えるような内容は盛り込まれていない。今後は、二国間の自由貿易協定(FTA)で為替条項を盛り込むなど、90年代の貿易摩擦時と似通った状況になるのではないか。

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