ドル中心の準備通貨制度からの移行方法検討を=IMFエコノミスト

2009年 11月 13日 07:07 JST
 

 [パリ 12日 ロイター] 国際通貨基金(IMF)のエコノミストは、ドルを主軸とする世界的通貨制度から、資産積み増しを抑制する保証機能を持ち、多用な準備資産を活用する制度に移行する方法を、政策担当者が検討すべきとの見解を示した。

 エコノミストは研究論文のなかで、経常収支の危機を回避するための自衛手段として新興国が外貨準備を積み増すなか、現在の通貨制度は一段と弱体化しており、世界的な景気後退を経て、通貨制度に対する懸念が再び強まったと指摘。20カ国・地域財務相・中央銀行総裁会議(G20)が表明した一段と均衡のとれた経済システムの実現に向け、各国政府が検討し得る選択肢を考察している。

 論文よると、第三者による保証や、IMFのような最後の債権者を通じて世界・地域的に保有されている準備資産からの借り入れを可能にするシステムといった代替手段を発展させることは、資産準備の需要を軽減するために政策担当者が取り得る選択肢となっている。

 ただ、世界・地域的な資産の貸し出しという役割をIMFが果たすには、IMFの資産が大幅に拡充される必要があり、学術的試算では必要な資産は1兆ドル以上とみられている。

 保証制度としては、2カ国間のスワップなども有効な補完的手段となっている。

 ただ、これら選択肢は問題への対応に十分でなく、ドルをベースとする現行のシステムに代わる準備通貨システムを検討することがやはり必要と指摘し、複数の競争通貨を登用しつつ特定の支配的な通貨を持たないシステムや、IMFの特別引き出し権(SDR)に基づく取引口座を基盤とするシステムを提言している。

 複数の通貨から構成される準備システムはほとんど前例がないものの、時間と共に形成される可能性があるとし、まずユーロが、次いで円と人民元が登用される公算が大きいとしている。

 
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