IOC、北京大会の放映権収入は2600億円に
[アテネ 9日 ロイター] 1970年代後半には財政面で危機的な状況に陥ったこともある国際オリンピック委員会(IOC)だが、五輪の商業化に成功した今では、8月の北京大会でも多額の収入を得るのは間違いない。
2005─2008年の期間でIOCが手にする放映権収入は約25億ドル(約2600億円)に達し、スポンサー収入は9億ドル程度になるとみられる。
IOCは過去にはスポーツを愛する経営の「アマチュア」によって運営されていたが、1980年代に当事のサマランチ会長が五輪商業化の下地を作り、現在では「プロ」の経営者らによって運営が行われている。
現在のジャック・ロゲ会長は2006年、ソウルで行われた会合で「(IOCの)財務見通しは非常に健全であり、五輪活動の財政的未来は保証されている」と述べていた。
前回アテネ五輪では、2001─2004年の収入が40億ドルを突破し、そのうち53%が放映権収入、34%がスポンサー収入、11%がチケット販売収入、2%がライセンス収入となっている。これら収入全体の約92%が各国の国内オリンピック委員会(NOC)や国際スポーツ団体などに分配され、残り約8%がIOCの運営費などとして使われる。
2005─2008年については、IOCは放映権収入で約25億ドルを手にする見通しで、世界スポンサーからの収入が8億6600万ドル、そのほかにチケット販売やライセンス収入もある。また、北京五輪組織委員会(BOCOG)は、国内企業から10億ドルのスポンサー収入を得るとみられている。
2010年バンクーバー冬季五輪と2012年ロンドン夏季五輪での放映権料やコンテンツ利用料は、すでに北京五輪とトリノ五輪に比べて約40%上昇。IOCは最終的に30億ドルを超えると予想している。そのうちの15%が、インターネットや携帯電話といった新しいメディアを通じた利用料収入になるという。
ロサンゼルス五輪からアテネ五輪までに約5倍となったテレビの放映権収入が依然としてIOCにとって最も重要な収入源だが、インターネットや携帯電話が新しい「金のなる木」となる可能性も広がっている。
経済的な規模では、オリンピックはサッカーのワールドカップ(W杯)を凌ぐ。国際サッカー連盟(FIFA)の2003─2006年の収入は総額30億ドル強。2006年のドイツW杯のテレビ放映権収入は16億ドルで、そのほかの権利収入は7億1400万ドルだった。
1948年に英BBCが1000ギニー(旧通貨単位)を支払って始まったIOCの放映権収入は、ことし8月の北京五輪では25億ドルになる。1956年に当時のブランデージIOC会長は五輪にテレビは必要ないと語っていたが、IOCは今や、テレビを通じて世界で最も「リッチ」な国際スポーツ団体になっている。
(ロイター日本語ニュース 原文:Karolos Grohmann記者、翻訳:宮井伸明)
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