アイルランドをAa1に格下げ、アウトルックはネガティブ=ムーディーズ

2009年 07月 3日 08:39 JST
 

 [ダブリン/ロンドン 2日 ロイター] ムーディーズ・インベスターズ・サービスは、アイルランドの格付けを従来のAAAからAa1に1段階引き下げた。カウエン首相が今後、緊縮財政を一段と推し進める必要があるとの見方も示した。

 ムーディーズは、予見し得る将来、債務負担の増加が見込まれると指摘。経営が悪化した金融機関の資本再編が政府財政の悪化を助長していると述べた。

 競争力向上や名目賃金低下の実現が景気回復のカギと指摘した。

 ムーディーズは、政府の修正に向けた取り組みや景気後退前の低水準の赤字を踏まえると、現段階で格下げは小規模にとどまるとの見方を示した。ただ、下方リスクが上方を上回っていると指摘。その上で、カウエン首相が12月の次回予算案で40億ユーロの歳出削減を実施できるかを注視しているとした。

 スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)のように、短期間で何回か格下げをする可能性は低いことを示唆した。

 ムーディーズのシニアアナリスト、ディートマル・ホーナング氏は、効果のある財政修正には基礎的財政収支均衡ための構造的な改善が必要との見方を示した。

 S&Pは今年に入り、アイルランドの格付けを2回引き下げAAとした。またフィッチは4月に同国の格付けを1段階引き下げ、AAプラスとした。S&Pとフィッチの格下げを受け、今回のムーディーズによる格下げもある程度予想されていた。

 格下げ発表後、ユーロは対ドルで下落、アイルランド国債の独連邦債に対する利回りスプレッドは小幅拡大。国債の保証コストはほぼ変わらずだった。

 アイルランド財務省は、2013年までに財政赤字を対国内総生産(GDP)比3%の水準まで引き下げることに取り組んでいるとの姿勢をあらためて示した。

 
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