インタビュー: ホンダ、新たなハイブリッドシステム開発へ=社長

domingo 17 de mayo de 2009 03:16 GYT
 

 [東京 15日 ロイター] ホンダ(7267.T: Cotización)の福井威夫社長は15日、ロイターのインタビューに応じ、モーターを1つだけ搭載する現行のハイブリッドシステム以外に、2つのモーターを搭載した新たな機構を開発する方針を明らかにした。

 2月に発売した「インサイト」よりも大きな車への搭載を念頭に置いており、将来は家庭で充電可能なプラグインハイブリッド車につなげたい考え。

<トヨタと異なる独自の機構を開発へ>

 福井社長は「(現行の機構は)大きな車に向いていない。『アコード』や(SUV)の『CR-V』クラス(のインサイトより大きな車)に対応しなくてはならず、(撤退した)F1の技術者も投入して研究している」と語った。その上で「現行の機構だけにこだわらない。何種類かのハイブリッドシステムに取り組んでいく」と表明した。時期は決まっていないが、2つのモーターを搭載した機構を開発する。

 ホンダが「シビック」や「インサイト」に積んでいるハイブリッドシステムは、搭載するモーターが1つで、発進と加速時にエンジンを補助する。構造が簡単で低コストなことから小型車に適しているものの、2つのモーターを搭載するトヨタ自動車(7203.T: Cotización)の機構に比べ、大きな車には向かない。ホンダは大きな車の環境対策にはディーゼルを使うつもりだったが、軽油価格の高騰などで計画を中断しており、新たな対応を迫られていた。

 また、2つのモーターを使う機構は電気で走行する割合が多く、より電気自動車に近いプラグインハイブリッドにつなげやすい。福井社長は「将来のプラグインを視野に入れながら開発していく」と述べた。ただ、2つのモーターの機構はトヨタが多くの特許を保有している。福井社長は「トヨタがすべての特許を持っているわけではないし、トヨタのシステムがベストだとも思わない」と指摘。独自の機構を開発する考えを示した。

<業績は10年3月期が底>

 ホンダはハイブリッド車を環境技術の柱に据えているが、福井社長は「今の段階ではいろいろなシナリオが考えられる。環境がどう変化しても困らないようにしておく」と語った。化石燃料が枯渇したときに備え、水素で走る燃料電池車をすでに商品化しているほか、ハイブリッド車をバイオ燃料で動かすことも想定している。世の中の注目が集まる電気自動車の開発には取り組んでいないが、福井社長は「何のリスクも感じていない」と述べた。燃料電池車の燃料電池をリチウムイオン電池に置き換えれば「いつでも対応できる」という。

 このほか福井社長は、ホンダの業績について「通期は今年度が底になる」と語った。四半期ベースでは前1─3月期が最悪期で「今年度第1・四半期、第2・四半期と少しずつ上向き、下期には確実に上向く」と述べた。主力の米国市場に関しても、ホンダの販売は底を打ったという。ホンダは2010年3月期の連結営業利益を前年比94.7%減の100億円と見込んでいる。

 また、福井社長は、2月に発売したハイブリッド車「インサイト」は受注が好調なことから、国内での販売が計画の6万台を上振れる見込みであることも明らかにした。3月末に投入した米国でも計画より好調に推移しているという。

 (ロイターニュース 久保 信博、金 昌蘭)

 
 5月15日、ホンダの福井社長は、モーターを1つだけ搭載する現行のハイブリッドシステム以外に2つのモーターを搭載した新たな機構を開発する方針を明らかに(2009年 ロイター/Yuriko Nakao)