世界経済は08年2.9%に大幅減速、米経済悪化とアジア減速で=内閣府「世界の潮流」
[東京 30日 ロイター] 内閣府は30日「世界の潮流2008」を発表、2008年の世界経済(日本と関係の深い32カ国・地域)は2.9%成長となり、07年の3.9%から大きく減速するとの見通しを示した。日本経済もこれに伴って1.6%の成長となる見通し。米経済の減速、国際金融資本市場の混乱に加え、資源価格の高騰の影響が景気押し下げ方向に作用すると見られ、昨年秋の見通しからいずれも下方修正となった。
見通しの数字は各国の民間機関の見通し数字をもとに内閣府で集計して作成したもの。
米景気は景気後退局面入りも懸念されており、市場の混乱長期化や一次産品の価格の一層の高騰など下方リスクも考えられると指摘。
アジア経済もインフレの影響が懸念されるほか、米国と中国への輸出依存度の高い国が多く、今後輸出鈍化の影響が国内経済全体に影響していくる可能性を指摘している。
内閣府の分析によると、2000年代に入って、世界各国の米経済との相関はそれ以前より格段に高まっている。2000年代に入ってからは米国以外でおおきな固有のショックがなかったために世界経済全体としても米景気と連動して堅調に推移してきたが、相関関係が高まっていることを考えれば、08年を展望すると米実態経済の減速などが世界の景気を押し下げる方向に作用すると考えられるとしている。
民間機関の予想をベースとした米経済の08年成長率は07年2.2%から1.4%に減速すると予想されており、日本経済は07年に2.1%成長だったが、エコノミストの見通しを集めたフォーキャスト調査によると1.6%の見通しとなっている。
最近のグローバルな資金の流れの変化として、原油や穀物など一次産品の価格上昇がもたらした変化についても分析。各国の交易条件の変化を通じてもたらされた所得移転をみると、2007年に交易損失となった国では日本が世界で最も多額の約2000億ドルとなった。内閣府では、輸入物価が1%上昇した場合の交易損失の実質GDP比は欧米とほぼ同じだが、日本では輸出物価の上昇が大幅に抑制されていたことや、一次産品から輸入価格への影響が大きいことなどが原因となっていると指摘している。
「世界経済の潮流」は内閣府が年2回、世界経済の分析と先行きへの展望などを盛り込んで公表している。
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