〔兜町ウォッチャー〕日経平均はSQ控え1万4500円の攻防戦、テクニカルでは一段高も
株価指数先物・オプション市場で1万4500円を巡る攻防戦が繰り広げられている。日経平均.N225は朝方1万4600円まで上昇したものの、大引けにかけて先物売りが活発化して伸び悩んだ。6月限SQ(特別清算指数)算出日を13日に控えて、株式市場は引き続き神経質な動きが予想される。ただ需給やテクニカルの面からは強気が優勢だ。上昇のエネルギーは持続しやすく、当面1万5000―1万5800円程度までの上値余地があるとの見方も出ている。
市場関係者の間では1万4500円が重要な攻防の分岐点とみられている。行使価格1万4500円のコールオプション建玉が3万5000枚を超す高水準に積みあがっているためだ。前日までは「売り方の抵抗が強く1万4500円はカベ」(大手証券)とみられていたが、この日は寄り付きから先物が1万4500円を上回り、「コールの売り方からデルタヘッジの先物買いが入り1万4600円まで上振れた」(同)という。
ヘッジの先物買い一巡後は売り方が巻き返し、大引けでは1万4500円以下まで押し戻されたが、「1万4500円コールの建玉は依然多い。来週も13日のSQまでは先物・オプション絡みの動きが活発化する可能性があり注意が必要だ」(東海東京証券エクイティ部長の倉持宏朗氏)と警戒する声が出ている。
ただ、需給やテクニカルの面からは上昇のエネルギーが持続しやすいとみられている。米CME(シカゴマーカンタイル取引所)で売買されている日経平均先物には投機筋の売りが続き、直近のデータで4万枚弱の売り越しになっている。売り越し枚数としては2000年以降の最高水準だ。日経平均が予想以上に堅調な動きを示していることで、日本株のショートポジションを積み上げているヘッジファンドは窮地に追い込まれているとの見方もある。「SQに向けて買い戻しが入るかどうかは分からないが、いずれは買い戻して決済することになる。踏み上げ的な上昇相場に発展する可能性もある」(準大手証券マーケットアナリスト)。
三菱UFJ証券チーフテクニカルアナリストの宮田直彦氏は「信用残の状況などをみても日本株の需給は良好だ。世界との比較で日本株のパフォーマンスが良いため、ウエートを高めざるを得ない海外勢の買いが継続する」と指摘している。宮田氏は日経平均の当面の上値メドとして、2007年7月高値1万8261円から今年3月の安値1万1787円までの下げ幅の半値戻しにあたる1万5000円を挙げている。宮田氏は日経平均がすでに中長期の上昇相場に入っていると分析。「2003―04年型の上昇相場のように明確な二番底を付けないで上昇する可能性もある。押し目を期待している投資家には買えないリスクがある」と話している。
日興シティグループ証券のテクニカルアナリスト、吉野豊氏はさらに強気だ。「過去に生じた値幅は再現しやすい経験則がある」とし、06年4月高値から同年6月安値までの下げ幅3345円を今年3月安値1万1787円から同値幅加えた1万5132円を当面の高値メドとしている。これを抜ければ06年6月安値から07年7月高値までの上昇幅4043円を今年3月安値1万1787円から同値幅加えた1万5830円が視野に入るという。吉野氏は「3月安値で中期底入れを確認し、2009年には1万8300円を目指す一段と強い相場展開になる」と予想している。
(ロイターニュース 河口 浩一記者 編集 橋本浩)
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