〔アングル〕ウォール街の落ち込みは米経済より深刻、回復には長期間必要
[ビバリーヒルズ(米カリフォルニア州) 29日 ロイター] 米投資家の間で、米経済はさらに悪化しても年末にかけて回復に向かう見込みだが、ウォール街が体力を回復するにはさらに長い時間がかかるとの見方が広がっている。
ビバリーヒルズで開かれたミルケン・インスティチュート・グローバル・コンファレンスで、複数の投資家がこのような見方を示した。
ヘッジファンドのシタデル・インベストメント・グループのチーフエグゼクティ、ケン・グリフィン氏は「ウォール街は大恐慌だが、メインストリートはその限りではない」と発言。同氏をはじめとする主要投資家によると、ウォール街の金融機関が信用・住宅危機を克服するには数年かかるとみられている。
かつてUBS(UBSN.VX: 株価, 企業情報, レポート)に属し現在は自ら投資会社モーリス・アンド・カンパニーを率いるケン・モーリス氏は「ウォール街が立ち直り活気を取り戻すには数年かかるだろう。長い道のりだ」と述べた。
著名投資家でヘッジファンドのアポロ・アドバイザーズの創設者であるレオン・ブラック氏は、銀行システムは昨年夏以来「壊れて」おり、「過去30年で経験したことのない」信用危機を生み出した、と述べた。
一方で同氏は、米経済全体が深刻なリセッションに陥ることはないと主張。ピッツバーグなど一部地域は、鉄などの商品価格の高騰により好況を呈していると指摘した。
ラザード・アセット・マネジメント・グループのチャック・ワード会長とペレラ・ワインバーグ・パートナーズのパートナー、ピーター・ワインバーグ氏も、米経済の低迷は短期間で収束するとみている。
ワインバーグ氏は、今年大幅に下落した株式市場はまもなく回復するとの見方を示した。
同氏は「危機は年末にかけて克服される見込みで、株式市場は事前にその兆候を感じとるだろう」と述べた。
ただワード氏はウォール街では今後も人員削減が続くと予想。アポロ・アドバイザーズのブラック氏は、銀行が融資を再開するには少なくとも1年、あるいは1年半かかる、との見方を示した。近年みられたようなレバレッジド・バイアウト(LBO)は1年半ほど「保留」となる公算が大きいという。また復活しても以前のような規模は期待できない、と述べた。
一方それほど悲観的でない声もあり、ブラックストーン・グループ(BX.N: 株価, 企業情報, レポート)傘下のヘッジファンド、GSOキャピタル・パートナーズのシニア・マネジングパートナーであるベネット・グッドマン氏は「今後6カ月の間に30億─50億ドル程度のLBOが予想される」との見方を示した。
(Nichola Groom記者、Bernard Woodall記者;翻訳 中田千代子;編集 )
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