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再送:UPDATE2: 広瀬次期社長が会見、新生・東電<9501.T>へ「社会からの視線敏感に」
2012年5月8日 / 11:10 / 5年前

再送:UPDATE2: 広瀬次期社長が会見、新生・東電<9501.T>へ「社会からの視線敏感に」

*最終段落の表現を一部修正して再送しました。

*最終段落に勝俣会長の退職金について追加しました。

 [東京 8日 ロイター] 東京電力(9501.T)の次期社長就任が内定した広瀬直己常務は8日午後、同社本店で記者会見し「原発被害者への賠償、福島第1原発の安定化と廃炉、合理化を進めながら電気を安定的に届ける3つの柱に取り組む」と語った。事実上の国有化が迫っているが、未曽有(みぞう)の原発事故に加え電気料金値上げにおける不手際などで同社に対する批判は根強い。広瀬氏は「社会や顧客から東電がどう見られているのか、もう少し敏感でないといけない」と述べ、新生・東電へ脱皮する考えを強調した。

 

 同社は1兆円の公的資本注入を柱とする「総合特別事業計画」を4月27日、政府に提出し、枝野幸男経済産業相が9日にも認定する。広瀬氏と次期会長就任が内定している原子力損害賠償支援機構の下河辺和彦運営委員長は、国が議決権の過半数、潜在的には3分の2以上を握る国有化企業のトップとして難題が山積する東電のかじ取り役を担う。下河辺氏について広瀬次期社長は「会長を引き受けてもらったのは東電として大変ありがたい」などと述べた。

 

 <家庭向け値上げ、企業向けの反省踏まえる>

 

 賠償と事故炉の安定化・廃止という出口の見えない難事業に加え、広瀬次期社長がすぐに直面する大きな試練が家庭向け電気料金の値上げだ。総合計画では家庭向け料金は7月に10%の幅で値上げすると明記しており、今週末にも枝野経産相に認可申請を行う。ただ、家庭向けに先行して4月に実施した、企業を中心とする自由化部門の顧客向けの値上げ(平均17%)は、新料金の適用時期に関する説明の悪さが響き、対象となる顧客約23万7000件のうち同意したのは48%、約11万40000件に止まる。

 

 ほとんどの企業にとって電力調達で他の選択肢がない状況での値上げにも関わらず、この日姿を見せなかった西沢俊夫社長が記者会見で「値上げは権利」と発言したことが世間の顰蹙(ひんしゅく)を買い、顧客に説明に向かった現場の社員が矢面に立った。広瀬常務は「(権利発言の影響は)私もいろいろ声を聞いたし、何とかしないといけないと思っている。すべて(の契約)がそのまま採用できるほど簡単とは思わないが、みんなが一丸となれるようにしないといけない」と語った。

 

 家庭向けの料金についての考え方について広瀬氏は「特効薬はないが、しっかりと説明して1人でも多くの理解を得られるよう、自由化部門での反省も踏まえてやっていかないといけない」と語った。、

 

 <柏崎刈羽再稼動で福島事故の検証を強調>

 

 総合計画で示したもう一つの難題が2013年度に目指している柏崎刈羽原発の再稼動だ。この問題では、関西電力(9503.T)大飯原発3、4号機の再稼動について野田政権が「妥当」との判断を示したが、地元福井県の同意をまだ得られていないほか、京都府や滋賀県など周辺自治体が政権の再稼動手続きに難色を示し、再稼動時期のメドが立っていない。こうした状況で、42年ぶりの「全国原発ゼロ」を招いた事故当事者の東電の再稼動は、関電など他電力に比べても一段とハードルが高い。

 

 柏崎刈羽の再稼動について広瀬氏は「各地で再稼動についていろいろな意見をいただきながら進められている。柏崎刈羽についても(新潟県など)地元意見を最大限尊重しないといけないし、そのためにも福島事故の検証をしっかりやっていく」などと話した。野田政権は「脱原子力依存」を掲げているが、日本にとっての原発のあり方については「日本の状況を考えると、ゼロ・イチ(の二項対立的な)の議論にしてしまうのはエネルギー政策を考える上でもったいないと個人的に考えている」と語った。

 

 <社債市場に復帰したい>

 

 東電に対する国費の投入は、1兆円の公的資本注入と2兆4000億円強の賠償支援の合計3兆4000億円に上る。公的資本の返済など国有化の状況が続く期間について広瀬次期社長は「具体的な数字で何年後にと計画を立てられる状況ではない」としながらも、「近々お知らせする事業計画の考え方では、早く資金調達して社債市場などに復帰できるよう頑張る」と述べた。

 

 広瀬次期社長は自身の役員報酬について「全く決まっていない」と述べた。事故の経営責任を取り辞任する勝俣恒久会長の退職金については、広瀬氏は「もらうということはないと思う」と語った。

 

 (ロイターニュース、浜田健太郎)

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