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〔アングル〕民意に水を差されたユーロ圏危機打開の道、市場はギリシャ離脱を意識
2012年5月8日 / 02:10 / 5年前

〔アングル〕民意に水を差されたユーロ圏危機打開の道、市場はギリシャ離脱を意識

 [ブリュッセル 7日 ロイター] この2年半、ユーロ圏債務危機に取り組んできた欧州の政治家にとって、週末のフランス大統領選決選投票とギリシャ総選挙の結果は打撃となった。7日の金融市場では、ユーロEUR=が下落、欧州銀行株が3年ぶり安値をつけ、イタリア・スペイン国債利回りは上昇した。市場では、ギリシャのユーロ圏離脱が意識され始めている。

 欧州債務危機は打開の糸口が見えてきたと思うと邪魔が入るという繰り返しだった。政策責任者はまたか、という思いに違いない。

 INGのシニアエコノミスト、カルステン・ブルゼスキ氏は、選挙結果を「想定した結果のなかで最悪」と評した。

 ギリシャ総選挙では、緊縮反対の少数政党が躍進した。仏大統領選は、経済成長を犠牲にしても財政健全化を目指すユーロ圏の取り組みに疑問を呈したオランド氏が制した。さらにドイツで6日に実施された州議会選挙はメルケル首相に打撃を与えた。

 ギリシャ、フランス、ドイツの3カ国で示された民意は、危機対策に影を落としている。

 「危機終息は程遠いことを示している。欧州としての利益と国益との相互作用が事態を悪化させたように、今度は経済と政治の相互作用が事態を悪化させた」とブルゼスキ氏は指摘した。

 ブリュッセルのシンクタンク、欧州政策センターのシニアアナリスト、Janis Emmanouilidis氏によれば、選挙を境に「状況ははるかに複雑化した」。同氏は、危機は発生以来、不確実性にあおられてきたが、その不確実性がギリシャ総選挙であらためて鮮明になったと指摘した。

 ギリシャ総選挙について、金融市場関係者の一部からは、経済再生のためにはユーロ圏を離脱する必要があるという可能性が高まったという見方が出ている。

 スイス・インベストメント・マネジャーズのシニアファンドマネジャー、Athanasios Ladopoulos氏は、「数カ月前に始まったユーロ圏としてのギリシャの終わり」が、選挙結果によって確認されたと述べた。 

 シティのエコノミストも7日、ギリシャが今後12─18カ月以内にユーロ圏を離脱する確率が50─75%と予想した。

 欧州委員会は、ギリシャ総選挙結果を受け、ギリシャに第2次支援策で合意した改革の堅持を求めた。欧州委の報道官は「欧州委は、ギリシャ新政権が合意内容を順守することを望んでいる。また、順守すると予想している」と述べた。

 しかし、財務相として支援協議にかかわった全ギリシャ社会主義運動(PASOK)のベニゼロス党首は、国民の負担を軽減するため、国際支援の条件を再交渉する必要があるとの見解を示している。

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