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今週のクレジット市場=CDSにワイド化圧力、企業収益悪化への警戒強い
2012年3月18日 / 22:17 / 6年前

今週のクレジット市場=CDSにワイド化圧力、企業収益悪化への警戒強い

<対国債スプレッド>   政保債(地方公)10年 2.0─3.0bp 銀行債(みずほ)5年 19─20bp 地方債(都債) 10年 3.0─4.0bp 電力債(東電)10年 ─ ─ ─bp --------------------------------------------------------------------------------  [東京 19日 ロイター] 今週のクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)市 場では、日本企業のファンダメンタルズに対する不安を反映して、信用リスクを回避する プロテクションの買い圧力がかかりやすくなる見通し。これまでギリシャなど海外情勢を 材料視することが多かったが、ここ最近はさえない収益見通し、格下げなどネガティブな 材料に反応する傾向が強まっているという。   CDS市場で、指数のiTraxxJapanシリーズ16ITJJP5Y=GFは前週、日経 平均.N225が堅調に推移したにもかかわらず、タイト化余地が限られる展開となった。 プレミアムは138ベーシスポイント(bp)を下限に140bp台前半で推移。「日経 平均が1万円に乗せても、シリーズ16はタイト化せず、むしろワイド化圧力がかかりや すい場面が多かった」(銀行系証券)という。インデックスは個別企業の収益動向に敏感 になりつつあるとの見方が出ていた。   こうした背景には、エルピーダメモリ6665.T<0#6665=JFI>の破綻だけでなく、パナソ ニック(6752.T)<0#6752=JFI>、シャープ(6753.T)<0#6753=JFI>、ソニー(6758.T) <0#6758=JFI>など電機セクターの収益悪化、日本板硝子(5202.T)<0#5202=JFI>の格下げに 代表される低格付け債に対する警戒感の高まりなどが挙げられる。バークレイズ・キャピ タル証券のクレジット・トレーディング部クレジットアナリスト、土屋剛俊氏は「有力企 業の足元の収益力がかなり落ちてきており、こうした動きがインデックスに反映されるよ うになった」と指摘。強固な財務基盤を築いてきた日本の有力企業の実力が揺らぎ始め、 海外投資家のポジションはリスク回避に傾きかけており、「プレミアムは上昇の方向」 (土屋氏)との見方が増えつつある。   中国経済に対する慎重な見方もリスク許容度を落とす要因になっている。実際に、アジ ア株の上値の重さに象徴されるように、楽観論・悲観論が交錯する中国情勢に振らされる 場面が多い。現状、CDSに際立った反応は出ていないが、中国不動産のバブル崩壊に対 して危機感は徐々に高まりつつある。     <新指標シリーズ17が21日に取引開始>   新指標となるiTraxxJapanシリーズ17は21日に取引がスタートする。シ リーズ17には三井化学(4183.T)<0#4183=JFI>とパナソニック(6752.T)<0#6752=JFI>が新 規に組み込まれ、シリーズ16に入っているブリヂストン(5108.T)<0#5108=JFI>と東京急 行電鉄(9005.T)<0#9005=JFI>が除外される。「銘柄入れ替えによるプレミアムの差は大き くなさそうだ」(外資系証券)との見方が出ていた。   <ギリシャ・エルピーダ、清算価格決める入札実施へ>   2月27日に東京地裁に会社更生法の適用を申請したエルピーダメモリ6665.T <0#6665=JFI>CDSの清算価格を決める入札が22日に実施される。国際スワップ・デリ バティブ協会(ISDA)が15日に開いた判定委員会で決まった。日本企業を参照債務 としたCDS入札は、アイフル(8515.T)<0#8515=JFI>、日本航空<0#9205=JFI>、武富士 <0#8564=JFI>、日本ビクターに続いて5件目になるという。   ギリシャ債務交換における集団行動条項(CAC)の発動により、クレジットイベント (信用事由)に該当すると認定された同国CDSの入札は19日に行われることになっ た。想定元本はネットで31億6000万ドルと多額ではないことから、金融市場への大 きな影響は見込みにくいとの見方が出ていた。   <一般債、年度末接近で取引量細る>    一般債市場では、年度末の接近により、大方の投資家がポジションを閉じる方向にある ため、取引量は徐々に細る見通し。格下げ圧力にさらされている電機セクターや低格付け 社債の売りは散発的ながら続く見込みだが、「絶対量は限られる」(市場筋)といい、 全体の需給を左右するには至らないようだ。「むしろ、金利の動きに反応しやすい政府 保証債、地方債には、年度末が近づいているとはいえ、ぎりぎりまで期間収益を稼ごうと する買いが入りやすい」(大手証券)との声も聞かれる。折しも、投資家が企業業績に対 して厳しい見方をするように変わっている局面だけに、「政地債のような信用力に不安が ほとんどない高格付け債には運用資金が集まりやすい」(大手機関投資家)ため、品薄感 に拍車をかける可能性がある。   <全日空が19日に個人投資家向け債を起債へ>   今週の起債市場では、全日本空輸(9202.T)<0#9202=JFI>が19日、個人投資家向けに販 売する社債(期間4年、発行予定額300億円)の利率など発行条件を決める見通し。起 債を計画していたアドバンテスト(6857.T)が現在の市場環境を勘案して社債発行をいった ん延期することを決めていることから、年度内のプライシングはほぼ終了する見込みだ。    (ロイターニュース 片山直幸 寺脇麻理)

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