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〔焦点〕米キャタピラー<CAT.N>が国内事業強化、景気回復受けた重機需要拡大で
2012年4月10日 / 03:37 / 5年前

〔焦点〕米キャタピラー<CAT.N>が国内事業強化、景気回復受けた重機需要拡大で

 [ビクトリア(米テキサス州) 9日 ロイター] 世界最大の建設機械メーカーの米キャタピラー(CAT.N)が、国内事業を強化している。かつて米景気悪化を見誤り、2009年に世界で3万3000人の人員を削減した同社だが、今や「米製造業ルネサンスの寵児」と見なされるまでになっている。

 米国ではこの2年間に15のキャタピラーの工場が建設または改修され、数万人の雇用を創出した。今年は20億ドルの設備投資を計画している。

 テキサス州サンアントニオでキャタピラーのディーラーを営むピーター・ホルト氏は「キャタピラーが米国でこれほど積極的な動きをするのは、おそらく1960年代以来」と言う。

 テキサス州ビクトリアでは、2億ドルを投じて工場が建設されている。

 

 キャタピラーの勢いを支えているのは、米国内での重機への強い需要だ。建設会社、石油掘削会社からセメントメーカーまで、重機を使用する企業は、景気回復や借り入れ環境の改善を受けて買い替えに動いている。

 だが、米国での大々的な事業拡充にはリスクもつきまとう。失業率の高止まりや住宅市場の低迷を考えると、米景気回復がとん挫する可能性は依然ある。米国の需要は強いものの、世界レベルで重機の販売は低迷している。

 <追い風を逃すな>

 キャタピラーは投資のための資金を確保している。同社は4月25日に第1・四半期決算を発表する。アナリストの予想は利益が20億ドル、売上高は160億ドル。今年の売上高は、2008年を200億ドル上回る710億ドル強と予想されている。

 キャタピラーは、新興国や、鉱業などの新たな分野で急拡大を図ってきたが、その自信は主に、緩やかに回復する米経済に対する信頼を拠り所としている。

 キャタピラーのダグ・オバーヘルマン最高経営責任者(CEO)は3月、「われわれは、予想よりはるかに力強く、急速にリセッションから脱却した」と述べ、生産拡大を急ぐ必要性を指摘した。

 このような楽観論の背景にあるのは、過去最高となる300億ドルもの受注残だ。トラックは2014年まで納入待ちというケースもある。

 エド・ラップ最高財務責任者(CFO)によると、キャタピラーのビジネス・サイクルは大体6年で、現在の上昇トレンドはまだ初期段階という。

 「われわれは今回、景気サイクルの比較的早いタイミングで投資しようとした。追い風が吹いたら、それに乗りたいと思うものだ」と同氏はロイターのインタビューで語った。

 <海外勢と競合>

 買い手や市場のニーズに対応するのはリスクもあるが、キャタピラーにとっては必要な部分だ。迅速に生産増強に動かなければ、競合相手がひしめく市場でシェアを失う恐れがある。

 テキサス州の建設会社の重機購買担当者によると、キャタピラーの競合他社からの売り込みが多く、韓国の現代重工業(009540.KS)やコマツ(6301.T)はキャタピラーより安い価格を提示したり、保証を厚くして販売攻勢をかけているという。

 「現在、掘削機でベストの1つは現代製。しかも価格はキャタピラーよい35%安い。買う台数が多いので、その点は非常に重視している」と述べた。

 *以下の関連グラフィックもご覧下さい。

 キャタピラーの米国での拡充計画:link.reuters.com/gas27s

 キャタピラーの設備投資・雇用の推移:link.reuters.com/tev27s

 (John D. Stoll記者;翻訳 武藤邦子;編集 山川薫)

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