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アングル:菅首相に一段の逆風、自民党内に強まる衆院選への不安

(文中の余分な記述を削除し、再送します)

8月22日の 横浜市長選で菅義偉首相の推す候補が大敗し、菅氏が狙っていた衆院選先行、総裁選後回しのシナリオは一段と厳しさを増した。写真は新型コロナウイルス対策について会見する菅氏。7月30日、首相官邸で撮影(2021年 ロイター/Issei Kato)

[東京 22日 ロイター] - 横浜市長選で菅義偉首相の推す候補が大敗し、菅氏が狙っていた衆院選先行、総裁選後回しのシナリオは一段と厳しさを増した。新型コロナウイルスの感染拡大に歯止めがかからず、内閣支持率の反転が期待できない中、自民党内で総選挙前の総裁交代を求める声が高まるのは必至とみられる。

<当選3回以下の若手>

NHKなどによると、任期満了に伴う22日の横浜市長選は立憲民主党など野党系が推薦・支援した横浜市立大元教授の山中竹春氏が当選を確実にし、菅氏が支援した元国家公安委員長の小此木八郎氏は敗れた。自民党は24日午前に役員会を開き、菅首相はこの場で市長選を総括する公算が大きい。今後の政権運営に絡んだ発言をする可能性もあり、与党内では注目されている。

今年に入り支持率の低下傾向が止まらない菅内閣は、ワクチン接種の進展と東京五輪での日本選手活躍によるムード好転で政権浮揚を図る狙いだった。しかし、五輪開幕と軌を一にしてコロナの感染が急速に拡大、8月の世論調査で内閣支持率は30%を割り、軒並み過去最低を更新した。

この秋に衆議院選挙を控え、菅首相が顔では戦えないと懸念する自民党内では、地盤の弱い若手を中心に総裁選の先行実施論が広がった。一方、菅氏はパラリンピック閉幕直後の9月にも衆院の解散に踏み切り、総裁選は衆院後に先送りし無投票再選を狙う算段だった。

横浜市長選挙で菅氏が強力に支援した元衆院議員・小此木が大敗したことで、首相への逆風は一段と強まりそうだ。政治アナリストの伊藤惇夫氏は、「総選挙は菅氏で戦えないという声が高まるということが間違いない」と話す。

自民党の中堅幹部は選挙結果が判明する前の22日午後、小此木氏敗北の確率が高いとの情報を踏まえ、「(自身の)地元での自民党に対する見方は大変厳しく、菅首相の体制のままではなかなか厳しい」と総裁選の早期実施を求めた。

特に、安倍晋三前首相のもとでしか選挙を経験したことがない当選3回以下の議員の間で不安が高まっている。「自分の力というより安倍前首相の顔で勝っており、自分の選挙がものすごく不安」と、伊藤氏は言う。総裁選が先行して実施された場合、派閥で菅氏に投票することが決まったとしても、「素直に従うか分からない」と指摘する。

選挙アナリストの衆院選予測では、自民の大幅議席減で自公が過半数ギリギリの水準に落ち込む可能性がゼロとは言えない情勢になりつつある。選挙プランナーの松田馨氏は週刊朝日8月20─27日号で、自民が63議席減の213と単独過半数(233)割れを予想。公明の議席予測(26)と併せても239と試算している

総裁選には、すでに高市早苗前総務相と下村博文政調会長が出馬する意向を明らかにしている。岸田文雄前政調会長も19日の派閥会合で「総裁選の日程が確定したら、私自身がどう関わるかをしっかり考えて行きたい」と語った。

<二階氏や安倍氏の動き>

菅氏の続投を支持してきた自民党の二階俊博幹事長、安倍前首相、麻生太郎財務相らの姿勢に今のところ目立った変化はない。自民党内でも幹部の間では「嵐の中で船長を変えるのはとんでもない」、「首相を変えても選挙基盤が弱い議員の当落は変わらない」と静観する声が聞かれる。

自民党総裁任期は9月30日、衆議院の任期は10月21日。8月24日の役員会の後、26日には党の選挙管理委員会が開かれ総裁選日程が正式決定される。

昨年9月の総裁選で菅氏に敗れた石破茂元幹事長は20日、自身のブログで「感染急拡大の最中に、(総裁選に)名乗りをあげると表明することには違和感を覚える」と出馬に消極的な姿勢を示した。小泉進次郎環境相も20日の記者会見で「もう一度、闘う首相の良さを多くの方に感じていただけるような機会にしてほしい」と述べ、首相再選支持を明言した。

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