September 5, 2018 / 12:04 AM / 16 days ago

〔兜町ウオッチャー〕米LGBT指数がダウ超える上昇、日本の対応は大幅遅れ

[東京 5日 ロイター] - LGBT(性的少数者)を公平に扱う米企業を構成銘柄とする指数が、米ダウを上回るパフォーマンスを示している。米国では関連のETF(上場投資信託)も組成されるなど積極的な取り組みが広がっている。一方、日本では女性の活躍に焦点を当てたETFがようやく登場した程度。多様性を認める企業を後押しする投資が定着するには、時間がかかりそうだ。

<関連企業には業績期待も>

UBSが公表する「UBS LGBT Employment Equality Index」(配当込み)は、LGBTに公平な職場環境を整えた米国企業群の時価総額の変動を示す指数だ。この株価指数をベンチマークとするETFをUBSは今年1月にローンチした。

構成銘柄は、LGBTに対する適正な取り組みをする企業を評価する米国人権団体ヒューマン・ライツ・キャンペーン財団の「企業平等指数(Corporate Equality Index)」で高い評価を得た米国企業。

アップルやフェイスブックなどIT企業のほか、AT&T、ゼネラル・エレクトリック(GE)、ファイザー、ウェルズ・ファーゴなど296銘柄が入っている。

年初来の上昇率は11.5%。ナスダック総合指数の17.2%には及ばないものの、S&P総合500の8.3%やダウの4.9%を上回るパフォーマンスを示している(9月4日時点)。

「米国で、ミレニアル世代を中心にESG(環境・社会・企業統治を重視した企業への投資)やLGBT関連銘柄への投資に積極的な動きが広がっている」(米系投信)だけでなく、関連企業への業績期待も高い。販売状況ももまずまずのようだ。

マッキンゼーが1月に公表した調査によると、ジェンダー・ダイバーシティの評価が高い企業は、低い企業に比べ、EBIT(支払金利前税引前利益)マージンが業界中央値を上回る可能性が21%高い。文化的なバックグラウンドや人種の多様性が高い企業も、収益性のポテンシャルが高いことを示している。

<意識低い日本>

一方、日本ではLGBT関連の指数やETFはまだない。性別多様性に優れた企業の株価で構築される「MSCI日本株女性活躍指数」などを連動対象とするETFが登場した程度だ。

野村アセットマネジメントの連動型ETFは今年5月、大和証券投資信託委託の連動型ETFは昨年9月に上場した。だが、東証1部の売買代金上位にランクインすることはまずない。日銀によるETF買い入れ観測もあり、出来高が大きく膨らんだ日もあるが、取引が成立しない日もあり、流動性は乏しい。

ETF全般に流動性が低いということを差し引いても、関心が高いとは言えない状況だ。女性をテーマとした投資信託でも、純資産残高が頭打ちとなっているものが多い。LGBTをテーマとしたETFがすでに存在する米国とは、商品が登場するスピード面で大きな隔たりがある。

岡三証券・日本株式戦略グループ長の小川佳紀氏は「現状の売買のウエートからみても、日経平均レバレッジ型や指数連動型が多くを占めており、テーマ型のETFを買う文化がまだ、日本には根付いていない」と話す。

「人工知能」や「寿司」などのテーマをもとにしたポートフォリオを選び少額で投資できるサービスを手掛けるオンライオン証券のFOLIO(東京都千代田区)。

同社でも、LGBTの問題を切り口とした商品開発は「これからテーマとして設定できるか。検討している段階」(広報担当者)という。

長田善行 編集:伊賀大記

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