April 13, 2018 / 6:43 AM / 5 months ago

〔MOFウオッチャー〕政府の消費増税対応、価格転嫁の監視弾力化へ 給付金も選択肢

[東京 13日 ロイター] - 政府は2019年10月に予定している消費税率10%への引き上げ前後に、景気が大きく上下に変動しないための対策取りまとめに動き出した。複数の政府関係者によると、増税分の価格転嫁を小売業者に求めている「価格転嫁特別措置法」の弾力適用を検討。低所得者向けの一時的な給付金の配布も選択肢の1つに浮上している。こうした対応で政府は、前回のような大きな景気の落ち込みを回避したい意向だ。

菅義偉官房長官は13日午前の会見で、消費増税時の景気変動平準化策を検討するタスクフォース設置を公表。本格的な検討開始を宣言した。

新たに設置するタスクフォースは、古谷一之内閣官房副長官補をトップに、財務省や消費者庁、内閣府、国土交通省などの局長級で構成。13日から議論を始め、今年6月の経済財政運営の指針(骨太の方針)に対策を盛り込む方向だ。

複数の政府関係者によると、具体策の柱の1つは、価格転嫁特別措置法の弾力適用。14年4月の増税時には、同措置法により政府が増税分を小売り価格に反映させることを義務化し、消費税還元セールも禁止された。

このため4月より前に駆け込み需要が急膨張した後、4月以降は逆にどの業者も一斉に値上げを実施。一部では便乗値上げも発生したとみられている。

こうした現象を反映し、13年度の民間消費は国内総生産(GDP)ベースで前年度比2.7%増と伸びた後、14年度は同2.5%減と大幅に悪化した。

「前回の轍(てつ)は踏まない」──。政府は次回の消費増税時に景気変動を最小化させることを最重要課題と位置付けている。

まず、今年2月の経済財政諮問会議では、安倍晋三首相が次回の増税における需要変動の平準化措置を検討するよう指示した。

新たに設置されるタスクフォースでは、欧州諸国で付加価値税引き上げ時に駆け込み・反動が小さいことを参考にして、対策を検討する。

欧州諸国では増税分を消費者に転嫁せず企業が負担している事例や、増税前に値上げして増税後は値下げするなどして、消費の変動を抑えているケースが目立つという。

一方で、日本では駆け込み時に値下げにより売り上げを伸ばし、増税後の値上げによる需要落ち込み分を前倒しで稼ごうとする例が多いと政府ではみている。

こうした点を踏まえ、政府は前回増税時に増税分の価格転嫁を厳しく監視した方針を転換。今回は価格転嫁を強制せず、値上げ・値下げの判断を小売業者に委ねる方向で、検討が進む見通しだ。

ただ、大企業と下請け中小企業の関係を踏まえ、下請けによる消費増税分の価格上乗せを拒否する大企業の「下請けいじめ」を監視する方針は維持する。

また、前回増税時と同様、低所得層を対象にした一時的な給付金も検討されるもようだ。19年4月の統一地方選、同年夏の参院選と大型選挙が続く19年は、与党にとって有権者の目が通常以上に気になるとみられ、給付金だけでなく、その他の歳出を含めた財政措置を求める声が高まりそうだ。 (中川泉 編集:田巻一彦  )

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