(配信時間に応じて内容を更新します。) [30日 ロイター] - 東南アジア株式市場は上昇。パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長 のジャクソンホール会議での講演を受け、テーパリング(量的緩和の縮小)の開始時期をめぐる懸念が和ら いだことが好感された。 英金融大手バークレイズは顧客向けメモで「雇用最大化に向けた大幅な進展の証拠を求め、市場の関心 は米雇用統計に移っている」と指摘。同社は9月3日に発表される8月の米雇用統計で、非農業部門就業者 数の増加幅が「健全な」水準の85万人になると予想している。7月は94万3000人だった。 マレーシア市場は7営業日続伸。先週、イスマイルサブリ新首相が閣僚名簿を発表、新型コロナウイル ス感染拡大に直面する中、政治的な安定を求めザフルル財務相らが留任した。 中国株式市場はまちまちで引けた。優良株指数が下落する一方、上海株は小幅高。今週の中国製造業と サービス部門の購買担当者景気指数(PMI)に注目が集まっている。 市場参加者は、今週の中国PMIで当局が支援強化に動くかどうかを見極めようとしている。 資源関連株が2.5%上昇し、6年ぶりの高値。鉄鋼大手の宝山鋼鉄が過去 最高の四半期純利益を計上したことを受けた。 新エネルギー株と新エネルギー車株はそれぞれ3.4%高、1%高。天斉リチウム<00246 6.SZ>が2年ぶりに純利益を計上したことが支援材料。 防衛関連株は3.7%高。米海軍は27日、アーレイ・バーク級ミサイル駆逐艦「キッド 」と沿岸警備隊の艦船「マンロー」が台湾海峡を同日通過したと発表した。 中国政府系のデータセンターのサービスプロバイダーは大幅上昇。天津市は、地方自治体が管理する企 業に対して、データを来年までに民間システムから政府系クラウドシステムに移行するよう要請した。 不動産株指数は4%安。不動産開発大手の万科企業の決算が、不 動産セクターの引き締めを背景に軟調な数字となったことが材料視された。 銀行株は1.9%安。 香港株式市場は上昇。米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長が、米年次経済シンポジウム(ジャ クソンホール会議)でハト派的な姿勢を維持したことが好感された。 エネルギー株指数は2.7%高。中国国有の石油・ガス大手、中国石油化工(シノペック)<0 386.HK>の上期の純利益は2018年以降で最高となった。同社は2025年までに300億元(46億ド ル)を水素エネルギー分野に投じる計画を発表した。 中国の自動車メーカー、吉利汽車は4.3%高。同社は27日、電気自動車(EV)の新ブ ランド「Zeekr」が初めて外部から5億ドルを調達したことを明らかにした。 ハンセン・テック指数は1.1%高。ハイテク大手の美団とアリババ・グループ<99 88.HK>がともに1.5%上昇。騰訊控股(テンセント・ホールディングス)は0.1%安だった 。 工業株指数とヘルスケア株指数は、それぞれ3%、2.8%上昇した。 中国の不動産大手、万科企業は7%急落。不動産部門の規制が強化される中、業績が低迷し た。 ソウル株式市場は続伸。パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長が量的緩和縮小について、予想 よりも遅く実施するとの道筋を示したことから、投資家の懸念が和らいだ。 半導体大手のサムスン電子が0.40%高とKOSPIの上昇を主導。IT大手ネイバー< 035420.KS>は1.90%高、メッセージアプリのカカオも1%上昇した。 パウエル議長は27日、FRBは金融政策の引き締めを急いでいないが、景気が順調に回復した場合に は資産買い入れ縮小を「今年」開始する可能性があると述べた。 ロイター調査によると、韓国の輸出は10カ月連続の拡大が見込まれている。新型コロナウイルス感染 再拡大は企業景況感の重しになっているものの、主要品目の需要拡大が支えとなったという。輸出統計は9 月1日発表の予定。 シドニー株式市場は小幅高。6月通期決算で過去最高益を発表した鉄鉱石大手フォーテスキュー・メタ ルズ・グループ(FMG)が上昇をけん引した。しかし、主力の銀行株が下げ、上値を抑えた。 FMGは約7%高で引け、S&P/ASX200指数の構成銘柄で上昇率上位。同社は純利益 と配当額が過去最高となったと発表した。 鉱業株指数は3%超上昇し、上昇幅は約4カ月ぶりの大きさとなった。鉄鉱石価格の上昇が背景。BH Pグループは2.8%高、リオティントは3.7%高。 産金株指数は、金塊相場が約4週間ぶりの高値を付けたことを受け、2.4%高。 銀行株指数は0.7%安。「4大銀行」は0.4-1.2%下落した。 ディープ・データ・アナリティクスのメーサン・ソマサンダラム最高経営責任者(CEO)は「(新型 コロナウイルスの)デルタ株流行に伴う景気の二番底懸念の高まりのほか、為替リスクによる世界の投資家 の売りで銀行株は下落した」と分析。「インフレ率の上昇とデルタ株の感染拡大が世界の景気低迷に影響を 与えるとして、投資家は9月の市場リスクを心配し始めている」と付け加えた。 終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード 中国 上海総合指数 3528.1512 + 5.9945 + 0.17 3535.0727 3539.4940 3512.9929 前営業日終値 3522.1567 中国 CSI300指 4813.270 -13.773 -0.29 4847.035 4849.160 4787.200 <.CSI30 数 0> 前営業日終値 4827.043 香港 ハンセン指数 25539.54 +131.65 +0.52 25406.49 25583.59 25219.80 前営業日終値 25407.89 香港 ハンセン中国株 8995.82 +38.01 +0.42 8957.90 9005.55 8893.88 指数 前営業日終値 8957.81 韓国 総合株価指数 3144.19 +10.29 +0.33 3160.87 3164.87 3132.77 前営業日終値 3133.90 台湾 加権指数 17396.52 +186.59 +1.08 17244.62 17396.52 17244.62 前営業日終値 17209.93 豪 S&P/ASX 7504.50 +16.20 +0.22 7488.30 7528.30 7476.00 指数 前営業日終値 7488.30 シンガポ ST指数 3102.11 +21.34 +0.69 3092.00 3108.41 3092.00 ール 前営業日終値 3080.77 マレーシ 総合株価指数 1601.38 +11.22 +0.71 1593.19 1604.90 1592.10 ア 前営業日終値 1590.16 インドネ 総合株価指数 6144.902 +103.536 +1.71 6062.113 6144.902 6062.11 シア 前営業日終値 6041.366 フィリピ 総合株価指数 休場 - - - - - ン 前営業日終値 - ベトナム VN指数 1328.14 +14.94 +1.14 1313.20 1329.62 1313.20 前営業日終値 1313.20 タイ SET指数 1633.77 +22.57 +1.40 1621.68 1634.92 1621.42 前営業日終値 1611.20 インド SENSEX指 56889.76 +765.04 +1.36 56329.25 56958.27 56309.86 <.BSESN 数 > 前営業日終値 56124.72 インド NSE指数 16931.05 +225.85 +1.35 16775.85 16951.50 16764.85 前営業日終値 16705.20 (リフィニティブデータに基づく値です。前日比が一致しない場合があります)
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