[24日 ロイター] - アジア通貨は総じて堅調。ドルが軟調に推移していることが背景。
フィリピンペソは8日続落。フィリピン中央銀行の小幅な利上げではインフレを抑制できないとの懸念が浮上している。
フィリピン中銀は23日、政策金利を0.25%ポイント引き上げ2.50%にすると発表した。インフレの抑制に向け2会合連続で利上げを決定。ただ積極的な引き締めが景気を冷やすことを懸念し、引き上げ幅は前回5月と同じにとどめた。
メイバンクのアナリストはリポートで「中銀の段階的な利上げ、財政収支の悪化、新大統領の下での政策を巡る不透明感がペソ売り材料になる可能性がある」と述べた。
ペソは週間ベースで2013年6月以来の大幅安となる見通し。週初から2%下落しており、今週記録した約16年半ぶりの安値水準で推移している。
タイバーツは0.1%下落し、約5年ぶりの安値。メイバンクによると、ポートフォリオ投資の流出が背景とみられる。
タイ中銀高官は23日、利上げは緩やかなペースになるとの見通しを示した。国内経済は鈍い景気回復とバーツ安に直面していると述べた。
マレーシアリンギは横ばい。5月のマレーシアのインフレ率は予想以上に加速した。
インドネシアルピアは0.1%安。インドネシア中銀は23日、政策金利を3.50%に据え置き、ハト派的な姿勢を維持した。
ソシエテ・ジェネラルのエコノミストは、今年第3・四半期に最初の利上げが行われるとの見方を示した。
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