[シドニー 29日 ロイター] - オセアニア外国為替市場では豪ドルとニュージーランドドル(NZドル)が米ドルに対して上昇。米国の新型コロナウイルス追加景気対策や英国と欧州連合(EU)の通商交渉合意を受けてリスク志向が高まっている。
豪ドル/米ドルは薄商いの中、0.7593米ドルに上昇。
トランプ米大統領は27日、新型コロナウイルス追加景気対策・歳出法案に署名した。
また、米下院は28日、トランプ大統領が要求した2000ドルの個人向け現金給付に関する法案を275対134の賛成多数で可決した。これを受けて安全資産としての米ドルが売られている。
豪ドルの2020年上昇率は8%を超え、年間上昇率としては2017年以来の大きさとなる見通し。年初は0.7007米ドル近辺だったが、一時0.5469米ドルまで下げ、大幅に変動した。
鉄鉱石価格の上昇やオーストラリアの新型コロナウイルス封じ込め、ワクチン開発を受けた世界経済見通しの改善などが豪ドル相場の支援材料となっている。
コモンウェルス銀行(CBA)のエコノミストは、2021年の世界経済は米国と中国が主導して5.2%の成長が見込めるとしている。
NZドル/米ドルは0.7118米ドルに上昇。年間上昇率は2012年以来の大きさになる見通し。
先週の英国とEUの通商交渉合意も相場の支援材料。
豪10年債利回りは0.972%でほぼ横ばい。
豪債先物も横ばいで、3年物は0.5ティック高の99.825。10年物は3ティック高の98.98。
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