[シドニー 21日 ロイター] - オセアニア外国為替市場の豪ドルとニュージーランド(NZ)ドルは小幅高。先週は米連邦準備理事会(FRB)のタカ派的な姿勢を受けて、米ドルに対して値下がりしていたが、この日は下げ一服となっている。
ただ両通貨とも、引き続き昨年終盤以降の安値付近。FRBが利上げ時期の予想を前倒ししたことが材料視されている。
豪ドルは0.21%高の1豪ドル=0.7494米ドルと、先週末に記録した6カ月ぶり安値(0.7482米ドル)付近。豪州の主要輸出産品である鉄鉱石価格が5%値下がりしたことも、圧迫材料となっている。
NZドルは0.29%高の1NZドル=0.6954米ドル。先週末には7カ月ぶり安値となる0.6923米ドルまで下げた。先週は2.7%下落、下落率は昨年9月以降で最大となった。
ウエストパックのストラテジストはリポートで「FRBが先週、予想外にタカ派的な姿勢を示したことが、両通貨の大きな材料となっている。FRBの一段の引き締めを織り込む可能性がある」と指摘。
「FRBの緩和縮小・引き締めの意図をしっかり把握できるまでは、さらに0.7400/25米ドルに向かう可能性がある」と述べた。
5月の豪小売売上高(速報値)は市場予想を下回った。ビクトリア州で実施された新型コロナウイルス対策のロックダウン(都市封鎖)が響いた。
豪州とNZのイールドカーブは、米国に連れてフラット化している。
豪10年債利回りは、米10年債利回りに連れて、9ベーシスポイント(bp)低下の1.46%。豪3年債利回りは3bp上昇し、0.462%となっている。
NZ10年債利回りは10bp低下の1.46%。2年債利回りは5bp上昇し、0.46%。
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