[シドニー 2日 ロイター] - オセアニア外国為替市場では、豪ドルとニュージーランド(NZ)ドルが数カ月ぶり高値を維持。豪国債は、国内経済指標が予想以上に良好だったことや、新型コロナウイルスワクチンへの期待を受けたリスク選好を背景に売られた。
豪ドルは小幅高の0.7378米ドル。今週付けた3カ月ぶり高値(0.7408米ドル)を若干下回っている。
NZドルは0.7057米ドル。一時は0.7072米ドルまで上昇し、2018年4月以来の高値を付けた。
豪統計局が発表した第3・四半期の実質国内総生産(GDP)は前期比3.3%増と、ロイターがまとめた市場予想の2.6%増を上回った。
豪準備銀行(中央銀行)のロウ総裁はGDP統計を「良い」ニュースと歓迎しながらも、完全な回復への道のりは長いとの認識も示した。
総裁はまた、1000億豪ドル(738億米ドル)規模の債券買い入れプログラムの拡大について「オープンマインド」だと述べ、経済の動向や他の中銀が緩和政策を継続するかに左右されるとした。
CBAのシニアエコノミスト、キム・マンディ氏は、経済が引き続きアウトパフォームすれば、豪中銀は0.1%としている3年債利回り目標も見直す必要が出てくると指摘。
「われわれは中銀が来年半ばまでに利回り目標をなくすか、もしくは引き上げると予想している。そうなった場合、豪ドルは来年、一段と押し上げられる見通しで、同年末までに0.7800米ドルに上昇するだろう」と述べた。
GDP統計を受けて豪国債は売られ、10年債利回りは7ベーシスポイント(bp)上昇の0.998%。10年債先物は8ティック安の99.0050。
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