[シドニー/ウェリントン 9日 ロイター] - オセアニア外国為替市場では、ニュージーランド(NZ)ドルが上昇した。NZ中銀がインフレ率が加速するとの見通しを示し、利上げ時期予想を前倒ししたことが背景。豪ドルはこのところの取引レンジ内で推移している。
NZ中銀はこの日、政策金利を予想通り過去最低の1.75%に据え置いた。ただ、インフレ率は従来予想よりも約1年早く、1─3%の目標の中心に達するとの見通しを示した。
これを受け、NZドル/米ドルは、0.6974米ドルと、10月24日以来の高値をつけた。前日安値は0.6898米ドル。
中銀は、新政権が掲げる政策は向こう3年にわたり、毎年の経済成長率を約0.5%ポイント押し上げる可能性があると指摘した。
キャピタル・エコノミクスのエコノミスト、ポール・デール氏は、中銀が1年間金利を据え置いていることよりも、新政権の影響について中銀が判断を下したことの方に注目が集まっている、と説明した。
豪ドル/米ドルは、0.7685米ドル近辺で小動き。
0.7700米ドルを突破すれば、上昇の勢いがつくとテクニカルアナリストは指摘している。
投資家は今後の政策金利の方向性を見極めようと、10日に発表される豪中銀の四半期報告書に注目している。
豪国債先物は下落。3年債は2ティック安の98.030、10年債は3ティック安の97.3800。