[シドニー 23日 ロイター] - オセアニア外国為替市場ではニュージーランド(NZ)ドルが年初来安値付近で推移。住宅市場の過熱抑制措置が発表され、利上げ観測が後退している。豪ドルはコモディティー(商品)価格安に圧迫されている。
NZドルは対米ドルで0.8%安の0.7105米ドルと年初来安値の0.7097米ドルを視野に置いている。
豪ドルは対米ドルで0.41%安の0.7713米ドル。
原油価格は、欧州の新たなロックダウンなどが燃料需要の回復を遅らせるとの見方から1%以上下落している。
ウェスタン・ユニオン・ビジネス・ソリューションズのアジア太平洋通貨ストラテジスト、スティーブン・ドゥーリー氏は、原油が18日に下落して以降、一部コモディティー市場がいまだに低迷しており、豪ドル、NZドル、カナダドルなどのコモディティ通貨が打撃を受けていると指摘した。
NZ政府はこの日、住宅価格の高騰抑制に向け、投資目的で保有する住宅向けの税制度を厳しくしたり、住宅供給を拡大するなどの措置を発表した。
ANZのアナリストは、住宅市場活況による国内景気の勢いが鈍り、政策金利引き上げに慎重な見方が出てくるとの見解を示した。
NZ国債利回りは5-9ベーシスポイント(bp)程度低下。10年債利回りは7bp低下し1.715%と3月12日以来の低水準。
豪10年債利回りは変わらずの1.75%、先物は3ティック上昇し98.225(1.77%)。
※原文記事など関連情報やアプリは画面右側にある「関連コンテンツ」メニューからご覧ください
私たちの行動規範:トムソン・ロイター「信頼の原則」