[ロンドン 11日 ロイター] - ユーロ圏金融・債券市場では 、域内国債利回りが上昇した。4月の米消費者物価指数(CPI)の上 昇率が予想を上回ったことを受けた。 米労働省が11日に発表した4月のCPI(季節調整済み)は前年 同月比8.3%上昇と1981年12月以来の高水準だった3月の8. 5%から減速したものの、市場予想の8.1%上昇を上回った。[nL3N2 X3333] ドイツ10年債利回りは終盤で1.5ベーシスポイン ト(bp)上昇の1.018%となった。 みずほの金利ストラテジスト、ピーター・マッカラム氏は「今回の ような堅調なコアCPIが発表されれば利回りが上昇するのは当然だ」 と指摘。ただ、現時点では米連邦準備理事会(FRB)による75bp の利上げを見込めず、利回り上昇に歯止めがかかっているとした。 イタリア10年債利回りも米CPIを受けて上昇した が、終盤は2.93%と序盤に付けた約1週間ぶりの低水準近辺となっ た。 この日序盤には域内全体で約1週間ぶりの低水準を付けた。欧州中 央銀行(ECB)の金融政策引き締めが緩やかになるとの見方を受けた 。 ECBのラガルド総裁は、ECBは第3・四半期初めに資産購入プ ログラムを終了する可能性が高く、その後「数週間」で利上げを実施す る可能性があると述べた。 また、ビルロワドガロー仏中銀総裁はフランスインターラジオに対 し「今年の夏以降、ECBは徐々に金利を上げると思う」との見通しを 示した。 ノルデアのチーフストラテジスト、ヤン・フォンゲリッチ氏は「E CBからのメッセージは7月に利上げを開始するということだが、もう 1つのメッセージはラガルド総裁が示唆しているように、その道筋は緩 やかだということだ」と述べた。 ユーロ圏の5年後から5年間の期待インフレ率は一 時2.1939%と7週間ぶりの低水準を付けたが、米CPIを受け2 .25%付近まで切り返した。 <金利・債券> 米東部時間11時5 8分 *先物 清算値 前日比 前営業日 コード 終盤 3カ月物ユーロ 100.39 -0.01 100.40 独連邦債2年物 110.41 +0.02 110.39 独連邦債5年物 127.26 +0.03 127.23 独連邦債10年 152.91 -0.04 152.95 物 独連邦債30年 168.76 -0.44 169.20 物 *現物利回り 現在値 前日比 前営業日 コード 終盤 独連邦債2年物 0.140 -0.025 0.162 独連邦債5年物 0.661 -0.037 0.688 独連邦債10年 0.973 -0.027 1.005 物 独連邦債30年 1.136 -0.015 1.149 物 (ーからご覧ください)
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