[ロンドン 20日 ロイター] - <金利・債券> 米東部時間12時0 分 *先物 清算値 前日比 前営業日終 コード 盤 3カ月物ユーロ 100.41 +0.01 100.40 独連邦債2年物 112.03 +0.01 112.02 独連邦債5年物 134.37 +0.04 134.33 独連邦債10年物 171.09 +0.18 170.91 独連邦債30年物 207.56 +0.52 207.04 *現物利回り 現在値 前日比 前営業日終 コード 盤 独連邦債2年物 -0.640 -0.002 -0.630 独連邦債5年物 -0.599 -0.003 -0.580 独連邦債10年物 -0.348 -0.007 -0.341 独連邦債30年物 0.140 -0.010 0.151 ユーロ圏金融・債券市場では、米中通商協議を巡る懸念から世界的に株式から安全資 産とされる債券に資金が流れる動きの中、ユーロ圏では独連邦債が買われ、独10年債利 回りは約3週間ぶりの低水準近辺で推移した。 米議会上院は前日、中国が香港に高度の自治を保障する「一国二制度」を守っている かどうか米政府に毎年検証を求める「香港人権・民主主義法案」を全会一致で可決。上院 はこのほか、香港警察に催涙ガスや催涙スプレー、ゴム弾、スタンガンなど特定の軍用品 の輸出を禁じる法案も全会一致で可決した。 このほか前日は、トランプ米大統領が米政府が中国と通商問題で合意できなければ対 中関税を一段と引き上げると述べた。 コメルツ銀行の金利ストラテジスト、ライナー・ギュンターマン氏は、通商問題を巡 る市場心理が作用しているとし、「市場は再びリスクオフ状態に入った」と指摘。「株式 が売られ、米国債や独連邦債などの安全資産に対する需要が高まる展開になっている」と 述べた。 仏10年債やオランダ10年債などを含むユーロ圏の10年 債利回りは過去2営業日は狭いレンジでの動きとなっていたが、この日は3─4ベーシス ポイント(bp)低下。独10年債利回りはマイナス0.356%と、月初 から最低水準を付けた。今月に入ってから付けた5カ月ぶり高水準から14bp下げた水 準。 欧州連合(EU)の執行機関である欧州委員会はこの日、イタリアとフランスの20 20年予算案がEU財政規律に違反する可能性があると指摘した。ただ、すぐには修正を 求めなかった。 こうした中、ユーロ圏の救済基金である欧州安定メカニズム(ESM)改革が政治問 題化しているイタリアが債券市場でやや注目された。 前日に大きく上昇した南欧諸国の国債利回りはこの日は低下。アナリストは、周辺国 国債はリスク資産に対する市場心理の変化に翻弄されやすい状況が続いていると述べた。 イタリア10年債と独10年債の利回り格差は現在は約164bp。 ナットウエストはこの日に発表した来年の見通しの中で、同利回り格差が向こう6カ月以 内に100bpに縮小しても驚きに値しないとした。 この日はドイツが30年債を発行。今年の超長期債の発行を締めくくった。 (い)